原理的にはギロチンのような裁断機
カッターで切れるものなら大抵ズバッと切れる
形状がハサミに近いと言いましたが、ハンドルの根元に可動部があり、てこの原理でより強い力を刃先に伝えられる構造となっているため、普通のハサミとはちょっと違います。どちらかといえば、チェーンやボルトを切るボルトカッターに似ていますね。
また、ハサミと違ってジョキジョキと切り進めることはできません。刃を押し当てて切る形となるため、原理的にはギロチンのような裁断機に近いです。
こういった特徴があるため、切断できる対象物のサイズが制限されます。具体的には、厚み2mm以下、長さ75mm以下、棒材であれば太さ5mm以下というものです。小型加工に特化した工具だといえるでしょう。
また、切れるものはプラ板、紙、布、ビニール、段ボール等で、比較的柔らかいものとなります。この辺は、カッターで切れるものと考えておけば大丈夫です。
制限が多少あるとはいえ、真っ直ぐ切れるというのは非常に便利。断面も垂直となるため、ヤスリがけやバリ取りなどをせず、そのまま使えるのもいいところです。
もうひとつ便利なのが、奥にガイドストッパーが装着されていること。これに素材を沿わせて切ると、ほぼ直角に切れます。
ガイドの幅がそこまで広くないので合わせるのは少し難しいですが、うまく使えば、小さな部品作りがものすごく楽になるでしょう。
いくつかの材料を切ってみて気づいたのは、アクリルやポリスチレン、ポリカーボネートのような硬めの素材は、厚みと長さがあると割れやすく、切るのが難しい傾向にあること。短い物なら問題なく切れるので、加工したいサイズに合わせて使い分けるといいでしょう。
逆に、曲げに強いポリプロピレンや塩化ビニル辺りは、面白いように切れました。もちろん、紙や竹、木といったものも簡単に切れます。
厚みが2mmを超えるとどうなるかというと、素材が本体がぶつかってしまって切れません。もし切れたとしても、凹みや傷ができてしまいます。棒材など、厚みが2mmを超えるものを切りたい場合は、根元近くにある切り欠き部を使うとうまくいきます。
(次ページ:替刃や受け板といった交換消耗品は自分で用意する!)
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