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【写真家レビュー】Pixel 8 Proはカメラとして考えても魅力的なアイテム

Pixel 8 Pro。Google ストアでの価格は15万9900円

 グーグルがカメラ機能を全面にうたうようになった最初のスマホが、2021年10月に発売されたPixel 6 Proだった。そのときASCII.jpから「フォトグラファーとしての視点を」とレビューを依頼され、1年後にはPixel 7 Proでも同様に記事を担当。そして今回のPixel 8 Proである。

背面のカメラバーには各種レンズやLED フラッシュ、温度センサーが配置されている

 Pixel 8 Proをまず手にすると、Pixel 6シリーズからの特徴である背面のカメラバーが少しずつサマというか、アイデンティティーになってきたのを感じる。Pixel 6/6 Proでは黒い帯で、そこにレンズがあるのはわかりにくかった。Pixel 7/7 Proではシルバーの帯になり、黒いレンズが“目玉”のように主張するようになったが、3眼が並ぶPixel 7 Proでは“目玉”が大小2つに分離。個人的には少し野暮ったいなぁと感じていた。Pixel 8 Proでは3眼がひとつの楕円にまとまり、よりシャープな印象を受ける。

Pixel 7 Proに比べてウルトラワイド カメラの描写が向上
各ズームレベルでの写真品質にも注目

同じ位置で0.5倍(ウルトラワイド カメラ)、1倍(広角カメラ)、2倍、そして5倍(望遠カメラ)と画角を変えて撮影。2倍は広角カメラのデジタルズームになるが、もともとが4画素を1画素にしているので、2倍に拡大しても粗くなるといった弊害はない。この写真は0.5倍(ウルトラワイド カメラ)で撮影

 スペックをざっと紹介すると、広角カメラ(24mm相当)は5000万画素、ウルトラワイド カメラ(12mm相当)と望遠カメラ(110mm相当)はともに4800万画素。いずれも画素混合により1200万画素で記録される。4分の1に減って損をした気分になりそうだが、1画素につきセンサーでは4画素+αを費やすことで、階調の豊かな写真に仕上げることができる。はっきりわからないけれど、仕組みから推測するに画素ごとに露出を変えて明暗を広くカバーしているのだろう。センサーサイズが小さなスマホでは理にかなった仕組みだ。

1倍(広角カメラ)で撮影

2倍で撮影

5倍(望遠カメラ)で撮影

 ちなみにPixel 7 Proのウルトラワイド カメラは1200万画素で、繊細なメインカメラと比較すると、線の描写が太くて粗い印象があった。さらにさかのぼってPixel 6 Proになると、そもそもオートフォーカスですらなくピントが固定だった。Pixel 8 Proのウルトラワイド カメラは解像感も階調もあり、記録画素は変わらないもののPixel 7 Proより描写が向上。もちろんPixel 6 Proからは圧倒的にレベルアップしている。不動産会社の人はスマホのウルトラワイド カメラを多用するそうだが、当てはまるPixel 6 ProやPixel 7 Proのユーザーは即刻Pixel 8 Proに買い換えられたし。

広角カメラで撮影。ミラーレスカメラや一眼レフに比べてピントが深く、それゆえに立体感が乏しいといわれるスマホのカメラだが、そこはフレーミング次第でもあるような気がする。スマホのカメラは自由なアングルで撮影でき、こんな遠近感のある構図を作りやすい。青みが強かったので「編集」で彩度の低いフィルタ「モデナ」を適用。さらに調整で色温度を50に設定した

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