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さとるの自腹現地レポート

ビザが下りなきゃ日本へ強制送還!? 中国・深センへ香港空港からフェリーで入国&中国新幹線で出国してみた

2023年12月06日 07時30分更新

文● 中山智 編集●こーのス

帰りは「中国新幹線」で香港へ
チケット購入は旅行代理店サイトがオススメ

 ここからは、深センに到着した翌日、深センから香港へ戻るルートをお伝えします。深センに入るときと同じく、陸路やフェリーといった手段が使えますが、もうひとつ中国の高速鉄道、いわゆる中国新幹線を使ったアクセス方法があります。

中国新幹線で香港へ向かう

 とはいえ中国の高速鉄道は、このコロナ禍中にすっかり中国人が使いやすいようにシステムが最適化されていて、外国人が利用するにはちょっとしたコツが必要です。まずチケットですが、自動券売機は中国の身分証カードがないと使えないため、外国人旅行者は基本的に利用できません。

自販機は沢山あるが、中国の身分証カードがないとチケットが買えない

 そのため窓口を使うのですが、高速鉄道の発着する深セン北駅へ行ってみると、長蛇の列でなかなか列がすすみません。さすがに大昔の横入りが横行するようなカオスな状況ではありませんが、これを待っているのは辛いところ。

セン北駅のチケット窓口は、どこも長蛇の列でなかなかすすまない

 というわけで外国人旅行者が中国の高速鉄道を購入するなら、Trip.comという旅行代理店サイトがオススメです。日本語も使え購入の際には列車や座席指定も可能。パスポート番号を入力して購入手続を済ませると、数分後に、メールで発券のお知らせが届きます。ただしメール自体に購入した列車の番号や時刻、座席などが記入されており、添付されているのは領収書だけ。eチケットの控えのようなものはありません。

メールで乗車案内は届くが、チケットやQRコードといった記載はない

中国では高速鉄道のeチケット情報と
身分証カードがリンクしている

 実は中国では高速鉄道のeチケット情報と身分証カードがリンクされており、中国人は身分証明書を改札にかざして乗車できます。なのでキップの自販機でも身分証カードが必要というわけです。日本に置き換えると、新幹線乗車時にマイナンバーカードを登録して、あとは改札でマイナンバーカードをかざせば乗車できる・・・・・・そんなシステムです。

 もちろん外国人旅行者は中国の身分証カードがないので、パスポート番号で管理されています。これがちょっとめんどうで、中国の高速鉄道駅全般が同じだと思いますが、深セン北駅構内に入るときに、自動ゲートで身分証カードを使ったチェックと手荷物検査があります。

中国の身分証がある人はかざせばオーケー

 この自動ゲートは日本のパスポートに対応していないようで、外国人旅行者は係員のいる有人ゲートに並んで対応してもらいます。深セン北駅では駅構内入り口のいちばん端が有人ゲートでした。

外国人は有人カウンターで、パスポートとチケットの購入案内を見せて駅構内に入る

 ちなみに中国の高速鉄道は列車が到着する直前までホームに降りられません。またホームに降りる際にも身分証カードでの改札があります。ここでもひとつだけ係員のいる有人ゲートがあるので、そこでパスポートを渡して対応してもらいました。

ホームに降りる際にも身分証カードのチェックで通過するため、一番右の有人ゲートを利用した

 この身分証カードが使われる前は、オンラインでチケットを購入しても窓口でチケットの引き取りが必要だったりと結構めんどうだったので、それに比べれば手間はかからなくなっています。それでも、あまりに中国国内向けに特化したシステムなので、外国人にはちょっと使いにくいです。

 (次ページ:香港側までは新幹線であっという間)

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