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さとるの自腹現地レポート

ビザが下りなきゃ日本へ強制送還!? 中国・深センへ香港空港からフェリーで入国&中国新幹線で出国してみた

2023年12月06日 07時30分更新

文● 中山智 編集●こーのス

いくぞ! 中国! フェリーに乗船
利用客は、私をいれても7人だけ

 スカイピアの乗船ロビーは4階。きれいな建物ですが施設としては両替用のカウンターとセブン-イレブンがあるだけです。このスカイピアからはマカオや今回利用する深セン・蛇口のほか、中山や東莞、珠海といったほかの中国本土への航路もあります。ただビザの関係もあることから、利用客はまばら。深セン・蛇口へのフェリー利用客は、私をいれても7人だけでした。

スカイピアからはマカオや中国各地へ運航している

スカイピアからの眺め。対岸に見えるのは香港入国後バスでマカオや珠海へとアクセスするためのターミナル「港珠澳大橋澳門邊検大楼」

ちょっとした飲み物やスナックはセブン-イレブンで買える

 乗船時間が近づくと、音声での案内が流れます。中国語や英語のほか日本語もありました。ビザ免除だったコロナ禍以前は深センへ手早くアクセスできるルートとして、このフェリーも人気だったことがうかがえます。

乗船口には案内もあり、日本語のアナウンスもあるのでわかりやすい

 フェリーは2階建てで、2階はファーストクラスになっていました。一応チケットには座席番号が記されていますが、なにせ7人しか乗っていないので1階の好きなところに座ります。乗船時間は30分ほどなので、座って落ち着いているとすぐに到着といった感じでラクチンです。

フェリーは2階建て

7人しか乗客がおらず、ガラガラ

免税品の販売店も船内にあった

 問題となるビザ申請は、蛇口港到着後の入国審査手前にカウンターがあります。ですが、カウンターには係員がおらず、近くにいた警備員さんに声をかけて呼んでもらいました。というのも、乗船していた7人のうちビザ申請をしたのは私だけ。ここでビザ申請をする人は少ないようです。

到着後にビザの申請をする。下船から入国審査完了までトイレがないので注意

 手続自体はカウンターにある申請書に記入し提出。次にカウンター脇にある証明写真の撮影機で顔写真を撮影するだけ。受付を完了してから10分ほどであっさりとビザは発給されました。料金は275中国元(約5700円)で、フェリー代とあわせると1万円を超えます。

発給された特区旅遊(E)ビザ

 自分はコロナ禍以降では未経験ですが、陸路の羅湖口岸や皇崗口岸は利用者も多く、かなり並んで時間がかかるとのこと。また1日の発給数も決まっているそうで、午後遅くに行くと受け付け終了というケースもあるとのこと。それを考慮するとフェリーでのアクセスもありかなとは思いますが、万が一、ビザが発給されなかった場合は日本に戻されるというリスクを考えると、判断が難しいところです。

いよいよ入国審査
なかなか進まないが……大丈夫!?

 さて。いよいよ入国審査を受けるのですが、ここも窓口がひとつしか開いておらず、ビザ発給後に最後列に並んだ状態で前に5人いました。つまり、まだひとりしか通過していない……。聞き耳を立てていると、渡航理由や仕事など事細かく聞かれていました。

 大丈夫かな……といろいろと想像してしまいましたが、幸い自分は何も聞かれずに通過できました! よかったー! 無事ビザも取得できて、中国に入国することができました。時間がかかっていたので少し心配していたのですが、もうちょっとフェリーの利用客が多いと、さらに時間がかかりそうですね。

 無事入国審査を通過すれば、あとはフェリーターミナルから5分ほど歩いた場所に地下鉄駅もあるので、目的地となる深センの各地へとアクセスできます。蛇口フェリーターミナル自体は、豪華客船なども停泊できる大きな施設なので、ここで食事などをしてから移動するのもアリですね。

無事ビザも取得できて中国に入国できた!

蛇口フェリーターミナルは規模も大きく立派

 というわけで、香港空港からフェリーで深センへとアクセスして、アライバルビザで中国に入国したわけですが、前述のとおりビザが発給されなかった場合のリスクが大きいので、現状では積極的にオススメできませんね。ただ、香港に入って陸路でアクセスするよりは、乗り換えなどもなく断然ラクなので、コロナ禍前のビザ免除の状態に戻ってから使うのが良さそうです!

 (次ページ:帰りは「中国新幹線」で香港へ)

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