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M3搭載を機に「iMac」の良さを見直す(西田宗千佳)

M1 Proに匹敵するM3。iMacにはよりふさわしい

 M3版の性能を、ほかの製品と比較してみよう。同じM3なので、MacBook Pro(M3版)との差は小さく、ほぼ同等と言っていい。

GeekBench 6でのCPUテスト結果

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 M3はそもそもかなり高速になっており、2021年のハイエンド向けである「M1 Pro」に匹敵する。現状、これで性能的に困る人は少数派だろう。

 特にiMacの場合、美しいディスプレイと高いグラフィック性能の組み合わせが良い。M1版でも快適だったが、M3ではグラフィック性能が高くなったこともあり、4.5Kのパネルを使っているiMacにはよく合う。

 Macで3Dをバリバリに使ったゲームはまだ少ないが、App StoreやApple Arcadeはもちろん、SteamにもMac用のゲームは増え始めていて、それらを楽しむなら3D性能が求められる。

 M1に対して倍くらいの性能にはなったから、それを活かすためにゲームを探してみるのも良さそうだ。4.5Kのネイティブ解像度で3Dゲームをやるにはまだ少し性能が足りないかな……とも思うが、2.5Kあたりなら良さそうだ。

 また、映像配信を見るにも4.5Kのパネルと空間オーディオ対応内蔵スピーカーの組み合わせは良い。

 要はiMacは「デスクトップのMacを自宅に置きたい」ならちょうどいい製品なのだ。これだけのディスプレイだから、性能は高い方が良い。M3になったのは間違いなくプラスである。本音を言えば、このデザインでプロセッサーをM3 Proあたりにした製品も用意して欲しい……とも思う。

 

筆者紹介――西田 宗千佳

 1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。取材・解説記事を中心に、主要新聞・ウェブ媒体などに寄稿する他、書籍も多数執筆。テレビ番組の監修なども手がける。主な著書に「メタバース×ビジネス革命 物質と時間から解放された世界での生存戦略」(SBクリエイティブ)、「ネットフリックスの時代」(講談社)、「ソニー復興の劇薬」(KADOKAWA)などがある。

 

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