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【レビュー】新Apple Pencil(USB-C)は安価でビジネスや勉強用途にピッタリ

手前からApple Pencil(第1世代)、(第2世代)、(USB-C)。対応機種も微妙に違う

Apple Pencil(USB-C)をシンプルに説明すると
「USB-Cで充電可能・筆圧感知なし・廉価版」

 しかし、廉価版という位置づけなのでApple Pencil(第2世代)より機能が劣る。だから、(第3世代)ではなく(USB-C)というネーミングなのだと思う。

 ピクセルレベルの描画ができる精度や、低レイテンシー、傾き感知などの主要な機能は、Apple Pencil(第2世代)と同等なのだが、Apple Pencil(USB-C)には筆圧感知の機能がない。

 つまり、Apple Pencil(USB-C)は、「USB-Cで充電できて筆圧感知のない、廉価版のApple Pencil」ということになる。

筆圧感知をしない、デメリットとメリット

 さて、実際にApple Pencil(USB-C)を使ってみよう。

 といっても、普通に使っている分には、書き心地はまったくApple Pencil(第2世代)と変わらない。実は長さはApple Pencil(第2世代)より1cmほど(正確には11mm)短いのだが、重心の変化などは感じない。重さも0.2g軽くなっているが、感じられるほどではない。

 したがって、筆圧で太さが変わらないアプリ……つまり、メモ帳的な「手書き」アプリを使っている限りでは、Apple Pencil(第2世代)と何ら変わらない使い心地を体験できる。

メモなどを書き込むだけなら、かならずしも筆圧検知は必要ない

 しかし、Frescoや、Procreate、CLIP STUDIO PAINT、Zen Brush 3などの、いわゆる「手描き」アプリを使うと、筆圧感知がないのは非常に物寂しい。筆者は絵を描くタイプなので「Apple Pencilの価値は筆圧感知にある」と思っているから、この点は非常に残念だ。

上が筆圧感知が可能なApple Pencil(第2世代)で書いたもの。手前が筆圧感知しないApple Pencil(USB-C)で書いた線。筆圧感知できないと単調になってしまう

 一方で、筆圧感知がないということは、常に一定の太さの線を引きやすい(傾きで太さが変わるアプリもある)ので、絵を描かずに、「手書きメモ」用途にApple Pencilを使っている人にとっては、むしろこの一定の太さの線の方が好都合という側面もある。

 実際、身近な何人かに話を聞いてみたが、「Apple Pencilの主要な用途は手書きメモ」という人は案外に多く、そういう人にはApple Pencil(USB-C)はフィットする思われる。むしろ、授業のメモを取るとか、仕事でメモ帳代わりに使う……という人は、iPadとApple Pencilを持ち歩く機会が多く、紛失することも多いだろう。であれば、1万9880円と高価なApple Pencil(第2世代)より、1万2880円と安価なApple Pencil(USB-C)の方がフィットするだろう。

ただメモを取るだけにしても、筆圧感知がある方が表現力豊かで、誰にでも見やすいように描けると思うのだが

 実際、そういう用途にしばらく使ってみたが、もちろんのこと非常に快適で、Apple Pencil(USB-C)の利用用途としては最適だ。

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