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iPhone 15でハイレゾを聴くなら「USB接続のポタアン」がおすすめ!

2023年10月28日 12時30分更新

Bluetoothレシーバー機能も併せ持つFIIOのDAC内蔵ヘッドホンアンプ「BTR7」

USBとBluetoothに対応するFIIOの「BTR7」

 「iPhone 15」で手軽にハイレゾ再生を楽しむなら、アップル純正のUSB-C-3.5mmヘッドホンジャックアダプターを使う方法もあります。でもやはり、DACチップなど音質にこだわる部品を搭載したり、多彩な機能を備える外部オーディオ機器の方がハイレゾ再生には好都合。上質なサウンドが探求できます。

 本稿ではFIIOの人気モデルから、Bluetoothレシーバー機能を併せ持つポータブルサイズのUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプ「BTR7」を中心に紹介します。

 ESS TechnologyのDACチップ「ES9219C」とTHXのアンプ回路「THX AAA-28」を左右独立で搭載。4.4mm/5極のバランス接続端子に対応するイヤホンやヘッドホンを組み合わせると、力強く低ノイズで、音場の見晴らしがよいサウンドが楽しめます。

 iPhone 15 PlusとUSB-Cケーブルで接続するだけで、アプリなどによる設定は不要。デフォルトではUSB接続を優先する仕様ですが、本体設定の「Input Priority」から優先したい接続方法をBluetoothまたはUAC(USBオーディオ)に固定することもできます。

BluetoothとUSBオーディオの両方に対応しています

 Apple Musicで配信されている192kHz/24bitのハイレゾロスレス音源、イエスの『Roundabout』を聴いてみました。イヤホンはバランス接続に対応するベイヤーダイナミックの「Xelento Remote Gen 2」を組み合わせています。

BTR7は4.4mm/5極のバランス接続に対応。通常の3.5mmアンバランス接続も可能です

ディスプレイに再生中楽曲のサンプリング周波数とビット深度を表示。BTR7のUSBオーディオクラスが2.0に設定されている場合(1.0も選べる)、ビット深度は32bitに表示が固定されます

 BTR7のサウンドはディティールの描写がとても丁寧です。すみずみまでフォーカスを合わせた美しい風景写真を眺めているような臨場感。エレキベースの沈み込みも深く、立体的で奥行き方向にも広い音場を描きます。ハイレゾ対応のイヤホンの実力が存分に発揮されます。

 BTR7のBluetooth接続については、ハイレゾワイヤレス再生にも対応します。iPhoneの場合は関係ありませんが、高音質オーディオコーデックのaptX AdaptiveとLDACが使えます。LDACに対応するソニーの最新XperiaやGoogle Pixel 8シリーズなど端末の場合、楽しみ方の幅がさらに広がります。

側面の「Charge」ボタンを切り換えると、iPhoneからの給電をストップできます

 コンパクトな本体には3.5mm(アンバランス)接続時で約9時間、4.4mmバランス接続時で約8時間の連続使用に対応するバッテリーが内蔵されています。そして、側面の充電スイッチをOFFにするとiPhoneからバッテリーを引っ張ることなくリスニングが楽しめる機能がとても重宝します。

切り換えると本体の画面にCharge Offと表示されます

 次回もFIIOのラインナップから「iPhone 15」とのUSB接続に対応するイヤホン、デスクトップ向けのDAC内蔵ヘッドホンアンプを紹介します。

 
製品ジャンル ハイレゾ対応 USB内蔵ヘッドホンアンプ
ブランド FIIO
製品名 BTR7
実売価格 3万3000円前後
BTチップ QCC5124
DACチップ ES9219C x2
Bluetooth LDC/aptX Adaptive/aptX HD/aptX LL/aptX/AAC/SBC
バッテリー容量 880mAh
連続使用時間 3.5mmアンバランス 約9時間、4.4mmバランス 約8時間
外形寸法 39.6W×83.6H×14.6D mm
質量 約68g
 
製品ジャンル ハイレゾ対応 有線イヤホン
ブランド beyerdynamic
製品名 Xelento Remote 2nd Generation
価格 14万8000円
形式 密閉
ドライバー 11mm口径 TESLA.11ドライバー
周波数帯域 10Hz〜50kHz
インピーダンス 16Ω
感度 114dB(1mW)
 

筆者紹介――山本 敦
 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 
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