独自OSとWindowsでデュアルブートも可能に!?AYANEOブースで最新ゲーム機型PC事情を聞いてみた【TGS2023】
同社初のキーボード内蔵型PC
クラウドファンディングサイト「INDIEGOGO」で出資を募っていたAYANEO SLIDEは、同社初のキーボード内蔵型のゲーム機型PC。その名の通り、ディスプレー部分をスライドさせると、キーボードが現れる仕様。発売時期と価格は未定。
やはりキーボードを内蔵していることもあり、手に持つと見た目よりもややずんぐりした印象。厚み的には競合のGPD WIN 3に近い感じだ。「INDIEGOGO」に記載されている情報では、CPUがAMD「Ryzen 7 7840U」で、バッテリー容量は45.62Wh、ディスプレーサイズは6型で解像度が1080pとなっていた。
そのほかのボタン配置などは、同社のAYANEO 2に近い。LRキーの横に小さいLC、RCキーを備えている。
有機ELモデルの正当進化版
5.5型の有機EL(AMORED)を備えたAYANEO AIRの後継機である「AYANEO AIR 1S」も展示されていた。公式サイトの発売日は11月中旬となっているが、12月にズレ込みそうとのこと。
価格はメモリー16GB、ストレージが512GBのモデルが12万9800円。メモリー32GB、ストレージ2TBのレトロパワーカラーのモデルが16万3800円。レトロパワー以外にオーロラホワイト/ポーラブラックと2種類のカラーが用意されている。
「AYANEO AIR 1S」の主なスペック | |
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ディスプレー | 5.5型(1920×1080ドット、AMOLED、sRGBカバー率185%、NTSC sRGBカバー率109%、Adobe RGBカバー率96%、DCI-P3カバー率99%、404nits) |
CPU | AMD「Ryzen 7 7840U」 (8コア/16スレッド、最大5.1GHz) |
メモリー | 16GB/レトロパワーは32GB(LPDDR5X) |
ストレージ | 512GB/レトロパワーは2TB M.2 SSD(Type 2280) |
インターフェース | USB4×2、3.5mmヘッドフォンジャック、microSDカードスロット(最大100MB/s) |
通信機能 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 |
バッテリー容量 | 38Wh(10050mAh) |
サイズ/重量 | 約224(W)×21.6(D)×89.5(H)mm/約450g |
OS | Windows 11 Home |
AYANEO KUN以外、ゲーム●ーイのようなレトロ感のあるカラー「レトロパワー」が用意されている点については、同社のCEO Authur Zhang氏が好きな色のためだとのこと。
このAYANEO AIR 1Sは既存のAYANEO AIRの405gよりも若干重くなったものの、CPU性能とバッテリー容量などは向上している。クイックツールは、より速い応答読度、明確で統一された識別、コントロールアイコン操作が可能な「クイックツール2.0」にアップグレード。画面をオフにしてもダウンロードを続ける「スクリーンオフ・ダウンロード」機能も新たに搭載するという。
加えて、スマホアプリ「AYASpace APP」を使い、プレイヤー同士のコミュニティーも形成する。スマホをトラックパッド、キーボード、マウスに変えて操作することもできるとしている。
AYANEO AIRはその軽さからPlayStation Portable(PSP)のようだと話題になり、性能よりも携帯性を求めるユーザーに人気を博した。しかし、ただでさえバックグラウンドでいろいろ動作し、駆動時間が短いWindows搭載PCのうえに、小型でバッテリー容量も少ないため、プレイできる時間が短いという弱点を抱えていた。
今回のバッテリー容量の増大により、その弱点がやや解消していると思われる。
また、同ブースではその他に既存の「AYANEO 2S」と、国内では未発売の中国において展開するコラボデザインモデルなども展示されていた。
ちなみに、東京ゲームショウには、CEOのAuthur Zhang氏もTGSに初参加していた。お忙しいなか、同社が予定しているAYANEO OSについて話を伺った。AYANEO OSとは、StemaOSと同じような同社独自のLinuxベースのOSで、Windows OSよりも効率よく操作でき、低い電力消費で稼働するとしている。
公式サイトでは2023年夏に提供予定としていたが、未だ提供がされておらず、今年中の提供を目標としているという。Steam Deckの場合は、Windows OSがインストールされておらず、Windowsを使いたい場合は、自己責任で入れ替えを行なう必要がある。
そのため、AYANEO OSもWindowsとの入れ替えを想定しているのか、それともWindowsとは別領域にインストールし、デュアルブートつまりはどちらでも起動できるようになるのかを聞いてみたところ、デュアルブートできると回答があった。
もちろん、実装前の話なので変更になる可能性はあるが、AYANEO OSが使えるようになれば、Steam Deckのようによりゲーム機らしい、起動も早く、ゲームがすぐに遊べる効率的な動作になると期待できる。
ただ、毎回ブートするOSを選択する方式だとワンクッション入って煩わしく感じるので、常時起動するOSはAYASpaceで設定でき、起動してから任意で切り替えられるようにして貰いたいものだ。
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