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チップセットが大きく進化「新Apple Watch」すべてのiPhoneユーザーにお勧め【先行レビュー】

新しいチップセット「S9 SiP」を搭載

4年ぶりにチップセットが大幅に変わった

 とはいえ、正直なところApple Watchは毎年大きく進歩していくわけではないから、数年に一度買い替えればいいと思っている。おそらくアップルも毎年買い替えることは想定していないと思う。

 で、問題は「今年は買い時かどうか?」ということだ。

 Apple Watchは、搭載されているSシリーズチップの進化度合いと、新たに搭載されたセンサーによって機能のアップグレード度合いが決まる。

 たとえば、Series 1は別として、2~3、4~5、6~8はおおよそ同じ基本設計のチップを搭載していた。それに対して、電気心拍センサーや、血中酸素ウェルネスセンサー、皮膚温センサーなどを年々追加する……というモデルチェンジをしている。

 そして、今年は、センサーの追加は行われない代わりに、4年ぶりにチップセットが大きく変わった。

 実はS6~S8は、基本設計は同じチップだったのだが、新しいS9は、iPhone 14 Proに搭載されていたA16 Bionicチップをベースにしたチップセットなのだ。おそらくこのチップをベースに数年間、センサー類を追加していくモデルチェンジするのではないだろうか? そういう意味では、今年は心臓部が新しくなった数年に1度の買い時だといえる。

S9チップ搭載機のみで可能な「ダブルタップ」

 処理能力が高くなって可能になったのが、新しい「ダブルタップ」という操作方法だ。これは、指を2度ピンチすることで、Apple Watchを操作する機能。

ダブルタップでタイマーを止めることができる

 Apple Watchの6軸ジャイロセンサーが検知する微妙な振動と、手首を流れる血流の変化を、S9チップに搭載されたNeural Engineが解析し、指を2度ピンチしたことを検知する。この処理は、新しいS9チップ搭載機だけが可能なのだという。watchOS 10にアップデートしても、旧モデルではダブルタップを使うことはできない。

 ダブルタップは、使用時の画面に表示されている中で一番ボタンの大きな、メインの操作をするように設定されている。たとえば鳴っているタイマーを止めたり、電話に出たり、切ったり、音楽を再生したり、止めたり、スマートスタックをめくったりできる。

普通の文字盤を表示している時にダブルタップすると、スマートスタックを開くことができる。これがとても便利

 ダブルタップはアップデートにより10月から使えるようになる(試用は特別にアップデートされたApple Watch Series 9で試した)。販売されるSeries 9で、ダブルタップできるようになるのが、今から楽しみだ。

 その他、ディスプレイの輝度が向上しており、昼間の屋外などでは最大2000ニトの明るさを発揮し、ディスプレイを見やすくすることもできる。

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