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「iPhone 15」ちょうど良くて持ちやすい 多くの人は十分に満足(西田宗千佳)

スタンダードモデルは「若者を狙う」のが各社共通の方向性

 このように見ていくと、アップルが「スタンダードとPro」を明確に「違う層に向けた製品」へと変え始めているのを感じる。

 SoCの世代もカメラも変え、その上でカラーテイストも変えているのはそのためだろう。この辺は、特に日本国内でのライバルでもあるソニーモバイルのXperiaも似た戦略である。

 Xperiaにはフラッグシップの「1」とその下である「5」シリーズがある。以前はカメラ機能もほぼ同じ、プロセッサーも同じで、「サイズによって選ぶもの」というイメージが強かったのだが、最新の「Xperia 1 V」と「Xperia 5V」では、カメラの数も変えてきた。Xperia 5 Vはメインと広角のカメラを搭載し、メインカメラ(48メガピクセル)の24メガピクセル分を使って「2倍」の望遠も対応している。iPhone 15と全く同じアプローチと言っていい。

 これはどちらかが真似たとかそういう話ではなく、「ハイエンドの最上位とスタンダード」という存在をどう考えるか……という点について、各社の狙いが揃ってきたということかと考える。

 iPhone 15が狙い通りの層に刺さるかは気になるところだが、少なくとも実機を使ってみた感触はかなり良い。

 

筆者紹介――西田 宗千佳

 1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。取材・解説記事を中心に、主要新聞・ウェブ媒体などに寄稿する他、書籍も多数執筆。テレビ番組の監修なども手がける。主な著書に「メタバース×ビジネス革命 物質と時間から解放された世界での生存戦略」(SBクリエイティブ)、「ネットフリックスの時代」(講談社)、「ソニー復興の劇薬」(KADOKAWA)などがある。

 

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