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グーグル、生成AI“有料展開”急ぐ 運用コスト重く|AIニュースまとめて解説

2023年09月07日 07時00分更新

8月後半のまとめ:各社が企業向けに熱視線、透けて見えるインフラコストの重さ

 クラウドインフラ向け開発者イベント「Google Cloud Next」が開催されたこともあり、グーグルの施策が目立った時期でもある。一方、日本語LLMの公開も相次ぎ、ニュースの多い時期になった。

 ここで見えてくるのが「生成AIを支えるインフラの重さ」だ。NVIDIAにとっては収益の源だが、生成AIをプラットフォームとしてビジネス展開する側としては、システム調達も運用も、どんどんコスト負担が重くなる。本格的にニーズが爆発すれば、さらにインフラ負荷は上がる。

 各社が企業向けの有料サービス展開を急ぐ理由は、大きなインフラコストを埋め、コストバランスの良い状態を作って持続的な産業を目指すためだろう。

 逆にいえば、NVIDIA以外の半導体メーカーが攻めるのはその部分になる。いかにコスパが良くてスケーラビリティの高い「生成AI向けのインフラ」を作るのか、本格的な競争はさらにここから始まる。

 

筆者紹介――西田 宗千佳

 1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。取材・解説記事を中心に、主要新聞・ウェブ媒体などに寄稿する他、書籍も多数執筆。テレビ番組の監修なども手がける。主な著書に「メタバース×ビジネス革命 物質と時間から解放された世界での生存戦略」(SBクリエイティブ)、「ネットフリックスの時代」(講談社)、「ソニー復興の劇薬」(KADOKAWA)などがある。

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