ごきげんよう、アスキーグルメのナベコです。みんな大好きラーメン。コンビニのローソンでは、とある冷凍食品がバカ売れしているって知っていましたか?
それが「天下一品監修 ラーメン」です。天下一品といえば、全国規模で展開している京都生まれのラーメンチェーン。濃厚な鶏がらスープの「こってりラーメン」が有名ですね。
ローソンと天下一品がタッグを組んだ冷凍の「天下一品監修 ラーメン」は、2023年2月14日に販売開始し、たちまち評判となり、現在はローソンの冷凍食品において販売上位となっています。
「天下一品監修 ラーメン」気になる味は
実際に食べてみましょう。
ローソンの「天下一品監修 ラーメン」は、内容量396g(うち、麺は110g)で、価格は495円。
製造元は「お水がいらない」シリーズの冷凍鍋焼うどんでも知られているキンレイです。電子レンジ専用商品なので、調理に鍋は不要です。
電子レンジで、500Wで約9分30秒、600Wで約7分50秒加熱するだけで出来上がり。よくかき混ぜてからいただきます。
鶏がらスープのいい香りがします。ではいただきます!
驚いたのはスープ。冷凍食品とは思えないほど、天下一品のこってりラーメンを精巧に再現しているじゃないですか。ひと口すすった印象が「完全にテンイチ!!」で喜ばしい興奮が脳を支配しました。
濃厚なスープが口いっぱいにまとわりついてくる感じ。まるで“飲むものを超えた”かのようなとろっと感と独特な舌触りは、まさに天下一品の“こってり”そのもの。うま~い!!
2口目、3口目とすすると、鶏がらの力強さの面でややお店には負けると気付きますが、考えてみると「100%お店と同じ」はありえないわけで、その前提でかなり味が近いものになっています。
麺はやや柔らかい中太でスープによく絡みます。具材は、チャーシュー1枚にメンマ、ネギ。お店に比べるとサイズが小さく思えますが、この価格でよく再現しています。
ワンコイン価格で普段づかいできるのが魅力。
ヒットには理由があった!ラーメンの販売は戦略的
現在、天下一品の冷凍ラーメンを気軽に買えるのはローソンだけ(※冷蔵の商品に関しては、天下一品が独自に開発した「家麺」として天下一品のテイクアウトやオンラインストアで扱っています)。
ローソンで冷凍食品開発を担当する島津裕介さんにお話をお伺いしたところ、かなり戦略的に商品展開をしていることに驚きました。
実は、ラーメンの前段階として、ローソンでは「天下一品監修 チャーハン」を2021年に販売して下地を積み上げていたんです。
ローソン 島津さん「天下一品さんの冷凍食品を監修いただいたのは、2021年11月に販売した“チャーハン”が最初です。実は最初から、本丸とも言える“ラーメン”の商品化もこちらとしては視野に入れていたのですが、まずは実績を積んでお客さんの認知もより高めることで、ラーメンの効果的な商品投入に繋げられると狙いをつけていました。実際にチャーハンの販売実績がよかったため、2022年の春頃からラーメンの開発にも取りかかりました」
ラーメンの開発期間にはおよそ1年弱かけたそうで、天下一品の看板にふさわしい商品を作り上げるために30回以上も試作を繰り返したとのことです。一番苦労した点をお聞きしたところ、“スープ”と返ってきました。
ローソン 島津さん「最初私たちのほうでサンプルを作って、天下一品さんに試食してもらい完成度をお尋ねしたところ、“100点満点中70点くらい”と答えていただきました。最初としては悪くないと思っていたのですが、指摘いただいた箇所の改善が容易ではなく、そこから点がなかなか伸びなかったんです。特にスープの残渣(ざんさ)感といいますか、天下一品さんならではの鶏がらスープの独特の舌触りをどう出すか、といった点で苦労しました」
やはり、天下一品のこってりといったら、スープの舌触り。冷凍食品で再現するのは大変だったんですね!
冷凍食品は「夜」に買われているんですって
では、どんな人が買っているんでしょうか?
ローソン 島津さん「冷凍食品全般でいうと、女性比率のほうが高いのですが天下一品さんの商品に関しては男性の比率が上がっています。6:4くらいで男性の割合が高いですね。また、地域差なく売れている傾向で、例えば天下一品さんの実店舗が多い都市部と、郊外で比較しても割合としてはそこまで差がありません。また冷凍食品全般に言えるのですが、時間帯で言うと夜の購入の頻度が高いです」
聞いて納得。冷凍食品を購入する時間帯は圧倒的に夜が多いそうです。きっと、仕事帰りに購入して夜ご飯として楽しむ方が多いのでしょうね。ラーメン屋さんのお店は、営業時間帯に限りがあったり、そもそも近くにない場合もありますが、家の近くのローソンで好きな時間に購入できるののは便利。お店が近くになくても、はたまた仕事帰りの遅い時間帯にでも「今からどうしてもテンイチ食べたい!!」といった願望に応えてくれます。夜食需要もありそうです。
一方で最近だと、冷凍食品をお昼頃に購入する割合が以前より高くなっているとか。冷凍食品自体が進化して、お皿に移さなくてもトレーでそのまま食べられる商品が増えてきたためオフィスでのランチとして食べる人も増えてきているのではないか、との推測だそうです。「天下一品監修 ラーメン」も、トレーのままレンジで温めたらそのまま食べられます。
オフィスで“ワンコインの天下一品ランチ“ができるなんて、ステキすぎますね。電子レンジを7分以上は占有するので、オフィスのルール的に問題なければ、ですが。
そんな「天下一品監修 ラーメン」。個人的にはやや物足りないと感じたのはボリューム感。麺110gで、私としては量がちょっと少なく感じられて、完食してからも「もっと欲しい~!!」となってしまいました。どれくらいの量で満足できるかは個人差があるでしょうけどね。このあたりも、島津さんにお聞きしてみました。
ローソン 島津さん「ありがたいことに、多くの人に商品を買ってもらって好意的な感想はもちろん、いろいろなお声をいただいていますので、今後、改善が必要な点に関してはブラッシュアップをしていきたいと考えています」
とのことでした~! 今後の進化にも期待できます!!
冷凍の天下一品監修商品をストックしておけば、外に行く気が起きない週末の午後、人目を気にせず家でラーメン×炒飯をかっこめます。幸せ過ぎるのでは! お店に行くのもいいけど、お店のクオリティに限りなく近い冷凍食品が生まれてくるのは嬉しい限りですね。
※記事中の価格は税込
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