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軽くなめたネジも回しきる!謎テクノロジー「ネジすべり止め液」と「ビスブレーカードライバー」

2023年08月07日 19時00分更新

「ビスブレーカードライバー」と「ネジすべり止め液」

 頭が潰れて回せなくなったネジを外せる工具は便利ですが、出番が少ない工具となるだけに、揃えるとしても後回しになりがちです。そして、後回しにしているうちにネジの頭をなめる、潰してしまうというのがよくあるパターンでしょう。

 軽くなめてしまった時点で専用工具を買いに走る、というのが台無しにならないギリギリのライン。ですが、そういう時に限って「軽症だからまだ大丈夫」と頑張ってしまいますよね。「まだ溝はあるから、強く押し付けながら回せば大丈夫……」と。実際、これで外れる確率は高いですが、失敗すると完全に頭を潰してしまうという諸刃の剣です。そして、失敗して天を仰ぐわけです。

普段使っているドライバーで
なめたネジも回したい

 この失敗の原因は、専用工具を買いに行くという判断ができなかったことにあります。そうはいっても、作業時間の関係で工具を買いに行く余裕がなかったりしますし、そもそも、お店がやっている時間とも限りません。一時中断し、翌日工具を買って再開するという手間や時間の無駄を考えれば、高確率な賭けに出るのも仕方がないでしょう。

 まあ、失敗するんですが。

 こんな経験をしたことがある人であれば、「普段使っているドライバーで、なめたネジも回せればいいのに……」と考えるのも当然です。

 そんな都合のいいものが存在するとしたら、どうします?

 そう、あるんです。そんなドライバーやアイテムが。

 もちろん、完全に潰れてしまった重症のネジは難しく、少しなめた程度の軽症のネジに限りますけどね。それが、今回紹介する「ビスブレーカードライバー」(定価1150円)と「ネジすべり止め液」(定価540円)です。

「ビスブレーカードライバー」と「ネジすべり止め液」

軽症であれば難なく回せる、ドライバーと特殊な摩擦補強液

滑りにくい加工と特殊形状の先端で
安定感抜群!

 「ビスブレーカードライバー」は、少し物騒な名前がついていますが、見た目は普通のドライバー。しかし、その先端部分を見ると、大きく異なっている部分が2つあります。

 まずひとつは、細かな凹凸があること。この凹凸によって摩擦が高められており、そもそも滑りにくい、なめにくいドライバーとなっているわけです。

ドライバー

わずかに凹凸があり、これにより滑り止め効果が期待できます

 爪の先で触ってみるとザラザラとした感触があり、一般的なドライバーのツルツルした表面とは違うというのが分かります。

 実際、他のドライバーでなめてしまい、空回りしやすくなってしまったネジで試してみましたが、危うさもなく回せてしまいました。摩擦の高さがなめにくさになっているのでしょう。

ネジ

この程度の軽くなめたネジであれば、問題なく回せました

 もうひとつ異なっている点は、先端が「+」というより「><」という形に近くなっていること。普通のプラスドライバーよりもの先端面積がやや小さく、先がわずかに尖っているため、ハンマーで叩いたときに新しい溝が作りやすくなっていると考えられます。

ビスブレーカードライバー

ちょっと見づらいですが、先端が「><」

 試しに、強く押し付けなければ空回りしてしまうくらいにまでネジの頭を潰したあと、ビスブレーカードライバーをあて、ハンマーで叩いてみました。すると、先端の形に合わせて潰れたネジの頭が変形してフィット。無事に回せるようになりました。

 面白いのは、叩いて刻んだ溝は「+」とならないため、他のプラスドライバーでは回せないこと。また、ビスブレーカードライバーでも90度変えると噛み合わず、回せません。叩いた後は、そのまま回しましょう。

ネジ

新たに刻まれた溝。ネジの奥に「><」という形が見えます

(次のページ:普通のドライバーでもなめたネジを回せるようにしてくれる 「ネジすべり止め液」とは?)

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