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グーグル、Androidに「AirTag」ストーキング防止機能

2023年08月01日 19時05分更新

AirTag

画像出典 PAKUTASO

 グーグルは7月27日、Androidの新機能として、Bluetooth紛失防止タグによる位置情報の不適切な追跡を防ぐ機能の導入を発表。本来の忘れ物追跡ではなく、他者の追跡に使われることを防ぐ目的だ。Android 6.0以降を搭載したデバイスで順次利用可能となる。

 発表されている主な機能と対応する紛失防止タグは以下の通り。

●自身と一緒に移動している他人の紛失防止タグの自動検出

 自身のものではない(持ち主から離れた状態の)紛失防止タグが自分と一緒に移動していた場合、自動でアラートを受け取れる機能。検出時は端末に通知されるほか、検出された紛失防止タグと共に移動したルートを地図上で確認したり、所有者に知られず紛失防止タグから音を鳴らすことも可能だ。

紛失防止タグ検出機能の利用イメージ

紛失防止タグ検出機能の利用イメージ

 発見した紛失防止タグをAndroidデバイスを近づけることで、紛失防止タグに記録された情報(シリアル番号や所有者の電話番号の一部等)を確認したり、追跡機能を無効化する方法を表示できる場合もある。

紛失防止タグ検出時の画面のイメージ

紛失防止タグ検出時の画面のイメージ

●検出対象となる紛失防止タグの手動検出

 前述の自動検出のほか、ユーザーの手動操作で検出対象の紛失防止タグを探すことも可能だ。

 Androidデバイスの「設定」から「安全性と緊急情報」→「不明なトラッカー 警告」へと進み、「今すぐスキャン」を選択すれば良い。スキャンの所要時間は約10秒。検出対象の紛失防止タグが発見された場合はリストが表示され、タップすることで対処方法のヒントを得ることもできる。

●まずは「AirTags」から対応! 今後は他社製品へも拡大へ

 本機能で検出できるのはBluetoothを使った紛失防止タグで、7月27日時点ではアップルの「AirTags」のみが対応している。グーグルでは今後、業界標準の取り組みとして、アップル以外の製品へも対応範囲を拡大する予定だ。

 Bluetoothを使った紛失防止タグは、取り付けた物品のおおよその位置情報をユーザーへ伝えるデバイス。本来は私物の紛失を防いだり捜し物を手助けするための道具だが、他人の荷物や車に忍ばせ、ストーキングや自動車窃盗などに利用されるケースもあり問題となっている。

 こうした状況を受けグーグルとアップルは5月、紛失防止タグによる不適切な追跡を避けるための業界規格を共同提案。Samsung、Tile、Chipolo、eufy Security、Pebblebeeなどが賛同を表明しており、今回追加された機能についても、グーグルが開催したイベント「Google I/O 2023」にて予告されていた。

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