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私→WRC

第40回

目指せ三足の草鞋!

平日会社員、週末レースクイーンの赤城ありさがラリージャパンを目指して始動!

2023年07月01日 12時00分更新

会社員兼レースクイーンが
ラリードライバーに挑戦する!

 みなさん、初めまして! 月金サラリーマン、土日レースクイーンの赤城ありさと申します! 週末のひとときこそ華やかですが、平日は地味なスーツでバリバリ営業職で日本各地を飛び回っております。ちなみに、昨年はSUPER GTで5号車マッハ号のレースクイーンをしていたので、冨林選手の記事で毎回ASCII.jpにも載っていました(eSportsからリアルレースへ! SUPER GT マッハ号、冨林勇佑選手密着レポ)。

赤城ありさ

 そんな私ですが、ひょんなことから夢だったモータースポーツに挑戦することになりました。ここではその経緯を記事にさせていただきたいと思います。ちょっと長いですが、最後まで読んでいただけるとうれしいです。

 以前、ASCII.jpさんでも掲載していただいたとおり、私は突然ラリーデビューすることになったのです(ラリーで痛車を走らせたCJRTが女性チームとして復活ッッッ! TGRラリーにスポット参戦)。

 きっかけになったのは、Formula Drift Japan(FDJ)に参戦するCUSCO Racingのレースクイーン「高崎くす子ちゃん」に応募したことでした。高崎くす子ちゃんとは、自動車アフターパーツメーカーCUSCOのイメージキャラクターで、巫女風衣装が可愛いなーと以前から思っていました。その高崎くす子ちゃんの募集があることをTwitterで知って、即エントリーしたのです。無事に書類選考を通過し、面接に漕ぎ着けることができました。

赤城ありさ

 そこで出会ったのがCJRT(CUSCO Junior Rally Team)の松井監督。この人が高崎くす子ちゃんの生みの親で、CUSCO Racingレースクイーンのキャスティングも担当しているのだとか。

 ありがたいことに、私のことは昨年のSUEPR GTで披露した「トリケラトプス拳」のポーズの写真を見て興味を持ってくれていたみたいです。……あら、皆さんはトリケラトプス拳をご存じないですか? みなさん、格闘漫画の「バキ」シリーズは絶対読んだ方がいいですよ! 普通のポージングに飽きた私は、この作中に出てくるトリケラトプス拳の構えをしまったのです。こともあろうに、神聖なSUPER GTのピットで!

赤城ありさ

トリケラトプス拳

 バキという共通の話題から、話がどんどん漫画トークへよ脱線していき、クルマ好きなら誰もが知っている漫画「湾岸ミットナイト」に。ついつい湾岸ポエムを口ずさむ私に、松井監督は「オレ、ラリーを追い続けて宮崎にいけなかった世界線の平本なんだよね」と言い出します。意外とラリーと湾岸マインドには通じるものがあるとか……。

 今回の面接はドリフト参戦チームのはずなのに、いつの間にか深いラリートークへと突き進みます。そこで松井監督は「ラリーやってみる? うちのチームは女性ドライバーの実績がたくさんあるよ」と。

 実は私、モータースポーツをやってみたくて、レースクイーンになる前に女性ドライバーが主役のレース「KYOJO CUP」のオーディションに応募したことがあるのです。残念ながら箸にも棒にもかからなかったのですが……。そんな過去があったので、つい「やります!」と即答しました。「じゃあネタ枠として採用ね(笑)」と高崎くす子ちゃんも無事やらせていただけることになりました。

 あのときに「ラリーやらない」と答えていたら、果たしてオーディションに合格していたのかは今でも謎です。

赤城ありさ

目標は大きくラリージャパン出場!
でもその前にラリー経験を積まなければならない

 このように高崎くす子ちゃん兼ラリードライバーデビューが決まったのが今年の2月。その後、さまざまな調整を重ねて、初めて出場するラリーは7月2日の「TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge Rd.5 渋川伊香保」に決まりました。そして最終的な目標が、日本で開催される最高峰のラリーである、FIA世界ラリー選手権(WRC)のラリージャパンとなりました(しれっと書いてますが、これもかなりヤバいです。後日触れます)。

赤城ありさ

 とにかくもう最初のラリーまで時間がありません! まず初めに、JAFの国内Bライセンスを取得することからスタートです。JAFライセンスがないと、JAF公認ラリーであるTOYOTA GAZOO Racing Rally Challengeに参加できません。この通称Bライは、JAFモータースポーツのHPからオンラインで講習を受けることができ、動画でモータースポーツの基礎知識を学んだ後、○×テストを受けると誰でも取得することができます。

 ちなみにBライがあれば、ラリーだけでなくジムカーナやダートトライアルといった1台ずつ走る自動車競技に出場することができるようになります。

 さて、通常であればBライ取得→ラリー参戦となるわけですが、私の場合はそう簡単ではありません。企画の目標が2025年のラリージャパンに設定されたため、早急に国際ライセンスまで上げないといけません。JAFライセンスは、国内B→国内A→国際C-R→国際C-C→国際B→国際A……といったヒエラルキーがあり、WRCラリージャパンに参加するためには国際C-R以上のライセンスが必要なのです。国際C-Rの取得条件は、国内Aを持った状態で24ヵ月以内にJAF公認競技で10回以上完走すること。その10回のうち5回は、ラリーでの完走が必要です。

 つまり、私、赤城ありさはこれからAライを取得して、2年間のうちに10回競技に参加し完走しなければならないのです。デビュー戦である渋川伊香保もその1回にカウントしたいので、7月までにAライも取得することになりました。Bライを取得した直後に、筑波サーキットで開催されるAライの講習会を申し込む私……。展開が早すぎません?

赤城ありさ

 国内Aライセンスの取得方法は、Bライと大きく違う部分が1つございます。勘の良い皆さんはお気づきでしょう。そうです、実技試験があるのです。国内Aライセンスは、全国のサーキットにて行なわれている講習会を受講することによって取得することができます。もちろん各種規則に関する講義を受け、走行試験、筆記試験において合格しないと取得できません! すなわち、落ちる(不合格)可能性があるということです!

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