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AIカメラを活用して物理的水位計なしに河川・ため池の水位を監視

2023年06月28日 18時15分更新

AIを活用した河川・ため池水位監視ソリューション

 ドコモおよびNTTコミュニケーションズ、NTTコムウェアの3社は6月28日より、AIを活用した河川・ため池水位監視ソリューションのトライアル提供を全国の法人企業・自治体向けに開始する。

 物理的な水位計を不要とした水位監視ソリューションで、仮想水位計とAI技術を活用することであらかじめ設定した水位を超えると自動的に河川管理担当者へ通知し、管理者は管理画面上に可視化された河川のリアルタイム映像や水位の時系列データが閲覧できる。

 河川やため池にカメラ付きの専用機器を設置し、撮影した映像上に仮想水位計を表示させ映像認識AI技術を活用することで現在の水位をリアルタイムかつ正確に把握。水位の判定は、セグメンテーションAI技術を用いて仮想的に設定した水位計に表示された水面と陸地の面積比から水位を割り出す独自のアルゴリズムによって算出しており、仮想水位計を複数設置することで、AIの判定精度を高めることも可能。

AIを活用した河川・ため池水位監視ソリューション
AIを活用した河川・ため池水位監視ソリューション

仮想水位計設定イメージ(仮想水位計は画面上に4つの点で設定可能)

 低コストで導入できるため小さな河川やため池にも導入しやすく、水害等で水位計自体が破損する恐れがなく、水位計のメンテナンス稼働が大幅に軽減。リアルタイム映像から水位を判定することで急激な水位変化も確認でき、管理サイト上で現場のリアルタイム映像と水位グラフを確認できる。危険水位を超えた場合はメールやSNSで通知することもできるほか、撮影映像を動画配信サイトに簡単に連携できるため地域住民への迅速な情報提供も可能という。

 3社はトライアルを通じ、AI機能やアプリケーションの使い勝手などの改善し、2024年3月までのサービス提供開始をめざすとしている。

AIを活用した河川・ため池水位監視ソリューション

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