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Silent-Master PRO Z790-Mini/D4をレビュー

ファンレスクーラーでCore i9も安定動作!新次元に突入したサイコムの極・静音PC

2023年06月17日 10時00分更新

ケーブルレイアウトを支えるサイコムの技術とPCケース

 ほか、PCケース内部で注目してほしい要素の1つが、ケーブルレイアウトだ。特にファンレスCPUクーラーの場合、ここを整理していないとエアフローが悪化し、冷却性能が落ちてしまう原因になりかねない。それだけに、一般的なデスクトップPCよりもケーブルの状態が気になる。

 Silent-Master PRO Z790-Mini/D4はご覧の通り、PCケース内に見えるケーブルはごくわずか。ここはサイコムが得意とするところで、裏側のケーブルを見てもきっちり整理されている。これだけすっきりしていればエアフローを阻害することなく、期待通りの冷却性能を発揮してくれることは間違いない。

裏配線のケーブルは整然としており、その技術の高さがうかがえる

 この美しい裏配線はPCケースの構造も関係している。Fractal Designの「Define 7 Mini Black Solid」は、マザーボードの端子の近くにケーブルを通せるホールがある。また、結束バンドなどを止められるフックがあり、要所でケーブルを束ねやすい。Define 7シリーズは自作PCでも定番だが、このような細かな配慮も人気の理由の1つなのだろう。

 ストレージ用のベイは2.5インチ、3.5インチともに裏面からアクセスできる場所にある。そのため、HDDやSSDを増設してもエアフローには影響しづらく、Silent-Master PRO Z790-Mini/D4のコンセプトに合っている。また、サイドパネルは内側に防音素材が貼られたスチール製のもので、ここも静音性の向上に寄与している。

 巨大なファンレスCPUクーラーというユニークな構成なら、ガラス製のサイドパネルで内部を見せたくなりそうなもの。しかし、ここでブレずに静音性を徹底重視するあたり、このモデルがよく考えて作られていることの証明と言えるだろう。

サイドパネルは両面とも防音素材が貼られている

 ちなみに、このサイドパネルは奥のハンドル部分を引っ張るだけで簡単に外せる。天板も手間なく着脱できるので、高負荷が続いてPCケース内温度が上がっている……なんて状況になっても、サッと外して熱を逃がせるだろう。

天板は奥から上向きに持ち上げると外れる

 PCケースの使いやすさという面に注目すると、インターフェースは必ずチェックしたいポイントだ。前方上部のインターフェースはUSB Type-Aが4基(USB 3.0が2基、USB 2.0が2基)、USB Type-C(USB 3.0)、ヘッドフォン出力、マイク入力と豊富。

USBが合計5ポートもあって充実している

 また、背面のインターフェースも充実しており、USB Type-Aが7基(USB 3.2 Gen 2が1基、USB 3.2 Gen 1が4基、USB 2.0が2基)、USB Type-C(USB 3.2 Gen 2)、ギガビットLAN、音声入出力を装備。これだけUSBポートがあれば、不足して困る心配はないだろう。

背面インターフェースにもUSB Type-Cがある

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