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Silent-Master PRO Z790-Mini/D4をレビュー

ファンレスクーラーでCore i9も安定動作!新次元に突入したサイコムの極・静音PC

2023年06月17日 10時00分更新

 2023年6月2日、サイコムは静音PCの新シリーズ「Silent-Master PRO」を発売した。多くの人が二度見したであろうその内観は、これまでの静音PCの常識を覆すものだった。

 従来のSilent-Master NEOシリーズは静音性を重視するため、あえて空冷クーラーを採用してきた。高負荷時にはそれなりに騒音が大きくなるものの、通常時は電源が入っているのか心配になるほどの静音動作で、「静音性も性能のうち」と考えるユーザーの間で人気を博している。

 新シリーズのSilent-Master PROでは、このCPUクーラーを刷新。なんと、Noctuaのファンレス巨大CPUクーラー「NH-P1」を採用し、PCケース前面と背面のファンが生むエアフローのみで冷やすという思い切った構成が話題になっている。ちなみに、同社のTwitterアカウントでは2023年1月にチラ見せしていた。

Noctua製のファンレスクーラーで超静音化

 ファンレスCPUクーラーは扱いどころが非常に難しいPCパーツだ。エアフローのみで冷やすため、どうしてもファンが付属するクーラーと比べると冷却能力が低くなる。また、CPUのグレードが上がれば、運用難易度はさらに跳ね上がる。強力なPCケースファンを採用すれば静音性は失われるし、それなら最初からファン付きのCPUクーラーにすれば良かった、なんて話はざらだ。

 そのため、PCケースやファンの選択、レイアウトをどうするかなど、PCパーツの選定から組み立てまでかなり試行錯誤することになる。今回はそんな同社の努力が光る超静音PCシリーズ、Silent-Master PROからミニタワーモデルの「Silent-Master PRO Z790-Mini/D4」を紹介する。本稿を含め2本のレビュー記事を予定しているが、今回は最も気になるであろう内部構成に迫る。

サイコムの超静音PC「Silent-Master PRO Z790-Mini/D4」。標準構成の直販価格は30万230円~(配送料込み)

Silent-Master PRO Z790-Mini/D4
標準構成の主なスペック 試用機の主なスペック
CPU インテル「Core i7-13700T」(16コア/24スレッド、最大4.9GHz) インテル「Core i9-13900T」(24コア/32スレッド、最大5.3GHz)
CPU
クーラー
Noctua「NH-P1」(空冷、ファンレス)
マザー
ボード
ASRock「Z790M PG Lightning/D4」(インテルZ790、Micro-ATX)
メモリー 8GB×2、DDR4-3200<メジャーチップ・8層基板> 16GB×2、DDR4-3200<メジャーチップ・8層基板>
ストレージ Crucial「P5 Plus CT1000P5PSSD8」(1TB M.2 SSD、PCIe 4.0)
ビデオ
カード
ASUS「TUF-RTX4060TI-O8G-GAMING」(GeForce RTX 4060 Ti、8GB GDDR6)
電源
ユニット
Fractal Design「Ion+ 2 Platinum 660W FD-P-IA2P-660」(660W、80 PLUS PLATINUM) Fractal Design「Ion+ 2 Platinum 860W FD-P-IA2P-860」(860W、80 PLUS PLATINUM)
PCケース Fractal Design「Define 7 Mini Black Solid FD-C-DEF7M-01」(Micro-ATX、ミニタワー)
PCケース
ファン
Noctua「NF-A14 FLX」(140mm、前面)、Noctua「NF-A12x25 ULN」(120mm、背面)
OS Microsoft「Windows 10 Home 64bit」
直販価格 30万230円~ 34万2600円
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