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アドビ、新機能「テキストベースで動画を編集」これまでのワークフローが激変!

2023年04月13日 22時00分更新

「プロパティパネル」でシェイプのカラーを変更するイメージ

「Adobe After Effects」の注目新機能

 30周年を迎えるモーショングラフィックスソフト「Adobe After Effects」では、これまでなかった「プロパティパネル」が追加される。これによって、例えば、配置したシェイプに対するカラーなどのパラメーターを変更する際の操作が、より少ない手順で済むようになる。

 従来のワークフローでは、上述したようなシェイプの色を変えるといったシンプルな操作でも、タイムラインにあるプルダウンから、深い階層にあるパラメータやメニューを探す必要があった。一方、プロパティパネルが搭載されたことで、オブジェクトを選択するだけで、必要なパラメータにすぐアクセスできるようになる。

 これまでなかったことが意外なくらいのシンプルな機能だが、モーショングラフィックス制作におけるワークフローの簡略化が期待できる。

 Adobe After Effectsにおけるプロパティパネルは、5月リリース予定のバージョンにて、正式に追加される予定だ。

「Frame.io」の主要アップデート

 2021年にアドビが買収し、同社のポートフォリオに加わったクラウド型のビデオコラボレーションプラットフォーム「Frame.io」にも、アップデートが提供される。注目したいトピックは具体的に2つある。

「フォレンジックウォーターマーク」機能のイメージ

 1つは、「フォレンジックウォーターマーク」と呼ばれる電子透かしIDを生成できるようになること。一般的には、電子透かしを適用するには、そのプロジェクトに数分間の長さが必要だが、Frame.ioでは30秒間以上のビデオアセットならば適用できる。これによって、機密性の高いコンテンツ制作を安全に行いやすくなるという。

Frame.ioにおける静止画レビューのイメージ

 2つ目は、静止画やPDFなどのレビューにも利用できるようになること。例えば、静止画の部位を指定しながら、コメントや注釈を加えていくことができ、バージョンの比較表示などもできる。これにより、例えばカメラマンと編集者が同じ現場にいなくても共同作業をしやすくなる。

 関連したところでは、富士フイルム X-H2およびX-H25カメラにCamera to Cloud機能がネイティブ対応したこと(※4月13日から利用可能)や、テザー撮影のデファクトスタンダードと言える写真編集ソフト「Capture One」が、Frame.ioのOpenAPIを活用して、Frame.ioからデータを直接取り込めるようになることなどにも注目しておきたい。

 なお、本稿で紹介した新機能は、動画製品群の膨大なアップデートにおけるごく一部を取り上げたに過ぎない。これらの他にも多くの新機能が追加される予定なので、より詳細な部分に興味がある場合には、公式の情報発信なども調べてみてほしい。

 

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