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クリエイターが注目する最大46TBのSSD RAIDは転送もリビルドも爆速だった

2023年03月15日 11時00分更新

約140万円の「ARC-8050T3U-6M/SE46T」を触ってみた

 「ARC-8050T3U-6M/SE46T」は、聖仁商事でユーザーの要望にあわせてRAIDを構築して納品されるが、RAIDの構築と設定自体は簡単で、ユーティリティー「ArcSAP」やウェブブラウザーから行なえる。

 WindowsやmacOSで認識させるには、RAIDドライバーの導入など多少作業が必要になるが、マニュアルに沿って進めればスムーズに導入できる。今回はパフォーマンスを最大限に引き出せるThunderbolt 4/USB4.0ポートを備える自作PCと、Apple M2搭載のMacBook Air(2022)に「ARC-8050T3U-6M/SE46T」を接続して試してみた。

Windows PCも、Thunderbolt 4/USB4.0ポートで接続した

ArecaのRAIDドライバーを導入することで、RAIDエンクロージャーとして認識、使用できる

Areca製エンクロージャー用ユーティリティー「ArcSAP」。RAIDの構築なども可能だ

RAIDの構築やモニタリングなどの項目は、ウェブブラウザー経由のほうが充実しているのでおすすめ

Windowsテスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 7900」
(12コア/24スレッド、最大5.40GHz)
CPUクーラー Corsair「Hydro X Series XC7 RGB PRO CPU Water Block」
(カスタム水冷ウォーターブロック、360mmラジエーターなど)
マザーボード ASRock「X670E Taichi」
(AMD X670E、E-ATX)
メモリー Samsung「M323R2GA3BB0-CQK0L DDR5-4800 16GB」
(DDR5-4800@6000、16GB×2、CL36-36-36)
ビデオカード ASRock「Radeon RX 7900 XTX Taichi 24GB OC」
(Radeon RX 7900 XTX、24GB GDDR6)
ストレージ Samsung「990 PRO 1TB MZ-V9P1T0B」
(1TB M.2 SSD、PCIe 4.0)
電源ユニット SUPER FLOWER「LEADEX VI PLATINUM PRO SF-1000F14PE」
(1000W、80PLUS Platinum)
OS Microsoft「Windows 11 Pro 22H2」

パフォーマンスを試してみた

 46.08TB(実容量は約43TB)を活用できるRAID 0と、1台のストレージに不具合が発生した場合でもデータを復旧できるRAID 5を構築してみた。

 RAIDの構築自体は非常に簡単なうえ、同じAreca製RAIDエンクロージャーにHDD(ST8000VN004 8TB×6台)を搭載すると12時間近くかかるRAID 5構築時のイニシャライズも、「ARC-8050T3U-6M/SE46T」では、RAID 5構築とほぼ同時にイニシャライズ完了となる。

 さらにAreca製RAIDエンクロージャーは、RAID 5などで運用している際の疑似障害テストが可能なので、ストレージに8K RAW映像ファイルを約21TB保存した状態で、RAID 5のリビルドを実行してみた。

疑似障害テストで、1台のSSDを破損状態にした

約21TBを保存した状態のRAID 5ストレージをリビルド。かなりスムーズにリビルドが進行した

 すると、8TB HDDのST8000VN004を搭載したRAIDエンクロージャーでは11時間以上もかかったが、「ARC-8050T3U-6M/SE46T」では1日の就業時間中に余裕で完了する5時間45分でリビルドが完了した。データーセンター/サーバー向けSSD「PM893」による高速、安定した読み書きは、RAIDの障害時にもそのメリットを発揮している。

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