対応も柔軟で、業務効率もアップ! 24時間取りこぼすことなく予約対応できる
早速自分で予約の電話をかけてみると、「お電話ありがとうございます。原価BAR三田本店、AIスタッフのさゆりです。当店はお電話の一時受付をAI応答サービスで行なっています」とAIスタッフが話し出す。女性の声で、きちんと抑揚がついており、音声合成しているとは感じず、録音音声のように自然に聞き取れる。
「お客様のご用件はお席のご予約でしょうか?」
「はい」と答えると会話が進むのだが、「そう」とか「そうだけど」「いいよ」でも認識してくれるのがすごい。普通に人間と会話している感じでいいのだ。
「何日をご希望ですか?」
日付を言えばいいのだが、試しに「明日」とか「来週水曜日」「来月ふつか」「再来月みっか」などと言ってみたが、すべて認識してくれた。
日付けの復唱の後、時間と人数を聞かれ、回答すると復唱、問題なければ次のステップに進む。もし、営業していない日や時間帯の場合は改めてメッセージが流れる。
「かしこまりました。あいにく、その時間は営業時間外のためお受けできませんでした。午後4時でしたらご案内できますが、いかがでしょうか」
「かしこまりました」の後に、確認後、予約が取れなかったフローになるので仕方がないのだが、ここはちょっと違和感を覚えた。しかし、直近で空いている時間を案内するのは流石だ。人間でも「いつにしますか?」と聞きかねないシチュエーションだろう。
「今の時間帯はお席のご予約のみ承っております。もし、ご予約に関し、お席の確保以外にも、お料理のご指定やご相談がある場合は、営業時間内に改めておかけ直しいただく必要がございます。このまま、お席のみのご予約としてお話を続けてもよろしいでしょうか?」
案内が流れた後、最後に連絡先の携帯電話番号と名前をフルネームで聞かれ、予約完了となる。直後に、SMSで予約内容が届くので、後で内容をチェックするのも簡単だ。
本当に、AIスタッフのクオリティが高くて驚いた。普通に予約するだけだと、音声合成だと気が付かずに、人間だと思って会話する人もいそう。特定のキーワードを使うのではなく、普通の会話言葉で予約できるのは気を使わなくていいので楽だ。
予約が完了すると、もちろんebicaにも反映される。予約時の会話は録音されており、iPadアプリの「通話ログ」から聞き直すことも可能だ。
1ヵ月間利用したのだが、ウェブ経由の予約は59件、AIレセプション経由の予約は36件だった。直前にホームページに電話番号を掲載したのであまり周知できなかったが、そこそこ獲得できたと言っていいだろう。
実際に利用してみてわかったのだが、24時間電話を受け付けられるという効果も大きかった。営業時間外で店舗に誰もいない時間でも、電話で予約を受け付けられている。これは機会損失を防いでくれているのでありがたかった。
また、ピークタイムにも電話がかかってきており、その時にスタッフの手を取られないというのも助かった。電話の本数が減る、というのは想像以上に快適だ。込み入った相談があるお客様から電話がかかってくることもあったが、本数が少ないので取り逃がしなく、きちんと対応できた。
AIスタッフ“さゆり”さんによる業務量の削減効果はとても大きかった。とはいえ、顧客にヒアリングしたところ、AIスタッフの電話番号と通常の電話番号が両方掲載されていると、通常の方にかけるという意見が多く寄せられた。本番導入する際は、AIレセプションの専用番号のみを掲載したほうが効果がさらに大きくなりそうだ。
気になる利用料金だが、AIレセプションを利用するには、ebicaの契約も必要。ebicaの利用料金は月額1万円(税別)で、AIレセプションは従量課金となり月額1万円(税別)~。100件までの予約を含み、101件以上は100円/件、通話料は10円/分、SMS送信費が10円/通かかる。今回は、グルメサイトコントローラーも利用したので、その利用料金5000円(税別)/月も合わせ、トータルで月額2万5000円~といったところだ。
今回、ebicaのグルメサイトの連携機能も使ってみたが、とても便利だった。グルメサイトの予約を転記作業なしで集約管理できるのはとてもありがたい。転記ミスがあるとトラブルになるので、この作業を省けるだけでも、従業員の心理的にも大きなメリットとなる。
ということで、飲食店の予約電話受付が負担になっているならLINE AiCall×AIレセプションの導入を検討してはいかがだろうか。そして、他の業界でも、企業の電話窓口業務に課題を抱えているなら、LINE AiCallソリューションという選択肢があるということを覚えておくことをお勧めする。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう