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エンジニア、マーケター、広報職など様々な職種が待ち望んだ第13世代Coreプロセッサー搭載の14型「レッツノートFV4」最速レビュー

2023年02月17日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●村野晃一(ASCII)
提供: パナソニック コネクト

第13世代インテル® Core™ プロセッサーの実力を引き出す
“Maxperformer”搭載で満足いく高性能!

 ノートPC向けの第13世代インテル® Core™ プロセッサーは、アーキテクチャこそ第12世代とほぼ変わらないが、細かな部分が改良されたものとなる。もう少し具体的に言うと、ターボブースト時の最大動作クロックの向上、より高速なメモリーへの対応、内蔵グラフィックスの高速化などが主な改良点だ。

 しかし、いくら動作クロックが高くなったといっても、十分にCPUを冷やせるクーラーが搭載されていなければ高クロック動作ができず、宝の持ち腐れとなってしまう。

 その点レッツノートシリーズは、 CPUの性能を引き出す“Maxperformer”という独自技術を搭載している。FVシリーズは大風量のデュアルファンクーラーを採用しているほか、流体解析を用いたエアフローの最適化、ファンやヒートシンクフィンの形状工夫といった技術の蓄積により、薄型軽量ながらも冷却能力が高いのが特長だ。

高性能を維持する大風量デュアルファンを搭載

 さらに、インテル製CPUの電力制御技術(インテル® DTT)を使って、独自にチューニングしている。これは、より高いクロックを長く続けることで処理にかかる時間を短縮できるほか、長時間かかる処理では負荷に応じて速度を細かく制御し、電力効率を高められるというのが特長だ。つまり、高性能と省電力の両立を図る制御技術といえるだろう。

 カスタマイズレッツノート「FV4」に搭載されているCore i7-1360PというCPUには、高性能なPコア×4と電力効率の高いEコア×8という、2つの異なるコアが混載されている。実際にどこまで性能が出せるのか、定番のベンチマークソフトを使ってその実力を見ていこう。

Pコアはハイパースレッディングにより1コアあたり2スレッド処理が可能。そのため、Eコアと合計すると12コア/16スレッドのCPUとなる

「CPU-Z」で詳細表示。コードネームの「Rapter Lake」からも、第13世代とわかる

 まずは、CGレンダリング速度からCPU性能を測れる「CINEBENCH R23」を試してみた。このベンチマークソフトは、速度をptsという単位の独自スコアで評価してくれるもの。このスコアが高ければ高いほど、高速なCPUとなる。

 テストは、約10分間行うデフォルトの設定を採用。全コア/スレッドを使用するMulti Core、シングルスレッド処理となるSingle Coreの2つのテストがあるが、どちらも実行した。

Multi Coreのスコアは9463pts、Sngle Coreも1895ptsと高かった

 スコアはMulti Coreで9463pts。これは第11世代と比べると1.6倍以上、第12世代との比較でも1.1倍近い性能向上で、Maxperformerにより性能が引き出されているのがよくわかる結果となった。

 なお、モバイルノートは発熱や消費電力の制限が厳しいだけに、大型ノートやデスクトップほどの性能が出せないというのが常識だ。しかしこのスコアは、デスクトップでいえばCore i5相当の実力。モバイルノートながらも、ミドルクラスのデスクトップと肩を並べる性能があることに驚いた。

 続いて、一般用途を想定した総合ベンチマークソフトの「PCMark 10」を試してみよう。このベンチマークソフトはブラウザーやオフィスソフト、動画編集といったように、幅広い用途の性能を測り、結果を総合的にスコア化してくれるもの。そのため、体感性能に近い結果となりやすい。

 なお、評価は総合スコアだけでなく、ビデオ会議やブラウザーの性能を見る「Essentials」、表計算やワープロといったオフィスソフトを使った「Productivity」、写真や動画編集、CGレンダリングといったクリエイティブ用途の「Digital Content Creation」という3つのサブスコアもあるので、こちらもチェックしていこう。

総合スコアは6014と、モバイルノートとしてかなり高めの結果となった

 総合スコアが6014と高いのは当然だが、サブスコアではEssentialsの10672というスコアの高さが光る。中でもApp Start-up Score……つまり、アプリの起動速度がかなり速いのだ。

 これはSSDの速度が大きく影響していそうだと考え、「CrystalDiskMark」でSSDの速度を確認してみた。

シーケンシャルリードで7GB/s近く、ライトで5GB/sに迫る速さ

 NVMeに対応したPCIe 4.0×4接続のSSDを採用しているだけあって、巨大なファイルのコピーなどに影響が大きいシーケンシャル性能は、リード6847.19MB/s、ライト4866.61MB/sとかなり高速。ランダム性能も申しぶんがなく、PCMarkのスコアが高いのも納得だ。

 ベンチマークの最後として、ゲーム性能を見ておこう。ビジネスツールとしてレッツノートを使う人には関係がないのだが、趣味のひとつとして、また、息抜きとしてたまにはゲームを楽しみたいという人には気になる部分だろう。

 昔のノートではCPU内蔵のグラフィックス性能が低く、古いゲームのリメイクやカジュアルなブラウザーゲーム程度であれば遊べるが、高精細な3Dグラフィックスを使った重たい大型タイトルなどはまず遊べないというのが半ば常識となっていた。しかし、インテル® Iris® Xe グラフィックスへと進化したことで、グラフィックス性能が大幅に向上。今では軽めのゲームはもちろんのこと、画質設定次第では、少々重めのタイトルでも遊べるようになってきている。

 そんなCPU内蔵GPUのグラフィックス性能を、定番ベンチマークで確認してみよう。

 試したのは、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」。比較的古めなタイトルなうえ、軽量級のベンチマークとなるが、今でも人気があるMMORPGということもあり、性能を探るのにはピッタリだ。

 設定は画面解像度こそフルHD(1920×1080ドット)にしたが、画質は「標準品質(ノートPC)」と少し軽めに設定している。

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」のスコアは8118。評価は「快適」で、十分遊べるレベルだった

 評価は「快適」で、この画質であればまず問題なく遊べる性能だ。さらにレポート機能で詳しく見てみると、平均フレームレートは約58fps、最低フレームレートは31fpsとなっており、重たいシーンでも30fps以上となっているのが確認できた。

 実ゲームではもう少しフレームレートは落ちてしまうと思うが、これならほとんどカクツキを感じることがなく、滑らかな動きでゲームが楽しめるだろう。

 ちなみに画質を「高品質(ノートPC)」に上げるとスコアは6201で、評価は「やや快適」。「最高品質」に上げるとスコアは4546で、「普通」との評価となった。

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