「Google Pixel Watch」の真価は、いいとこ取りにあり!
ヘルスケア機能はFitbitの最新モデルに比べるとやや物足りなさも
背面には心拍センサーを備えていて、グーグル傘下となったFitbitのヘルスケア&エクササイズの機能が利用できるのもPixel Watchの特徴です。Androidには「Google Fit」というアプリもありますが、Pixel WatchではFitbitのサービス&アプリがそのまま採用されていて、Fitbitへの登録が必要です。
ちなみにPixel WatchはiOSには対応していませんが、iOS版のFitbitアプリやウェブブラウザーより同一アカウントでログインすれば、データを確認することができます。Pixel Watchで計測した歩数や消費カロリー、エクササイズやストレス、睡眠などのデータをペアリングしたAndroidスマホからクラウド経由で、iPhoneのFitbitアプリでも、チェックすることができました。
パイオニアだけあって、Fitbitのヘルスケア&エクササイズ機能はかなり充実しています。Pixel Watchでは購入特典として、有料サービス「Fitbit Premium」(640円/月)が6ヵ月無料で試せるのですが、このPremiumではさらに自分の疲れ度(エナジースコア)を見える化してくれたり、睡眠やストレスについてのより詳しい分析や、マインドフルネスやエクササイズの動画によるセッションなどが利用できます。
また運動やダイエットのモチベーションを高めるような、プログラムも用意されています。
ただしヘルスケア&エクササイズだけに着目するのであれば、Pixel WatchよりもFitbitのスマートウォッチの方が、センサー類が充実しています。たとえば最新の「Fitbit Sense 2」には血中酸素ウェルネスのモニタリング機能や皮膚温センサーがあり、睡眠のパターンを長期的に分析する「睡眠プロフィール」も利用できます。
Pixel Watchではウォーキング、ランニング、屋外サイクリング、クロストレーナー、スポーツ、有酸素運動、水泳の計7種類のワークアウトは10分以上(デフォルトの設定で変更可能)エクササイズを続けるとバックグラウンドで記録をとりますが、それ以外はエクササイズ開始前にエクササイズモードの項目を選択する必要があります。しかし、Sense 2ではエクササイズを自動的に検出して記録。価格も3万2800円とPixel Watchより安価で、かつSuicaも使えます。健康管理や運動、ダイエットのためにスマートウォッチが欲しいなら、こちらも有りでしょう。
このように同じOSのGalaxy Watch 5や、Fitbitのスマートウォッチと比べてみると、Pixel Watchには電池持ちや搭載センサー、利用できるヘルスケア&エクササイズ機能などに少しもの足りない部分があります。
一方でセルラーモデルが選べて、Googleサービスと連携しやすく、SuicaやFitbitの一部のサービスが使えるスマートウォッチはほかにないのも事実。もの足りないところもあるけれど、バランス良くいいとこ取りをしたスマートウォッチになっている印象です。
価格も今の為替レートを考えるとかなり戦略的な値付けになっていますし、一部で予約受付がストップするほどの人気になるのも納得といったところでしょうか。
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