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Ryzen 7000シリーズで高性能ゲーミングPCを自作したい人におすすめ

X670チップセット搭載マザーボード、MSI「MPG X670E CARBON WIFI」レビュー

2022年10月24日 11時00分更新

文● 石川ひさよし 編集●ASCII
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

 まずCINEBENCH R23のCPU(Multi Core)を10分間実行した際の各部温度がグラフ1&グラフ2だ。グラフ1はケースファンなし、グラフ2はケースファン1基をメモリスロット横に配置して計測したものだ。

グラフ1 ファンなしの温度推移

グラフ2 ファンを1基設置した温度推移

 さすがにRyzen 7000シリーズ最上位のRyzen 9 7950Xは発熱量が大きく、つまり消費電力も大きいのでMOSFETの温度も上昇するのが早かった。ファンなしのグラフ1で、MOSFET温度は最大61.5℃を記録している。ただしベンチマーク終了後から速やかに温度が下がっているところはVRMヒートシンクの放熱性能が高いことを意味している。また、どちらかと言えば気になるのがチップセット(PCH)温度やSSD温度だろう。ファンなしのグラフ1ではベンチマーク終了後も温度上昇が続いていた。ファンありのグラフ2では興味深いことにPCHもSSDもかなり温度を抑えられている。メモリスロット横にファンを置き、バックパネルに向けてのエアフローを作ったが、チップセットヒートシンクが大きいためSSDだけでなくPCHも効果的に冷却できているようだ。もちろんMOSFET温度もファンなしと比べて最大値で7℃抑えられていたので、やはり前面にファンを搭載し、エアフローを作って運用したい。

今回の構成におけるCINEBENCH R23のスコアは、Multi Coreが37195、Singleが1896

 グラフ3、グラフ4はCPU特化ではなく一般ユーザー的な使用時を想定し、3DMarkとPCMark(ともにファンあり)を実行中の温度になる。こちらはMOSFET温度がおよそ40℃台前半で推移している。ゲーミングや一般的なアプリケーション使用時ならVRM温度はほとんど気にしなくてよいほど発熱が小さいと言える。

グラフ3 ファンを1基設置した、3DMark Time Spy実行時の温度推移

グラフ4 ファンを1基設置した、PCMark実行時の温度推移

3DMark Time Spyのスコアは21183

3DMark Time Spy Extremeのスコアは11151

3DMark Speed Wayのスコアは3972

PCMark 10(Standard)のスコアは10544

高速インターフェースが充実。利便性を向上するSmart Buttonにも注目

 最後にインターフェースや機能を見ていこう。バックパネルには、DisplayPortやHDMIといった映像出力端子、USB 3.2 Gen2 Type-C(DisplayPort Alt-Mode対応:統合GPU)×1、USB 3.2 Gen2x2 Type-C×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×6、USB 2.0×2、オーディオ出力(S/PDIF搭載)などに加え、Wi-Fi 6E、そして3つのボタンが搭載されている。3つのボタンのうち2つはよく見るClear CMOSとFlash BIOS。新規に追加されたのがSmart Buttonで、これはBIOS設定による4つの機能の中からよく利用するものをユーザー自身で割り当て可能というボタンだ。4つの機能というのはリセット(デフォルト)、Mythtic Light(LED)のON/OFF、セーフブート、ターボファン(ファンを全開で回す)というもの。それぞれ魅力的な機能なのでどれを割り当てるか悩ましいが、PCの使い勝手を向上させてくれるだろう。

バックパネル。写真左側に3つのボタンを配置

新ボタンSmart Button(写真下側)に注目だ

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