【ベンチテスト】M2搭載「MacBook Air」日常用途ではファンレスの懸念は無用
M1よりM2が明らかに速く、MacBook Airが
MacBook Proより速いFinderによるフォルダーコピー
Finderによるフォルダーコピーは、サイズが3GB近く、項目数が約2万4000の「フォルダー」(実際にはiMovieアプリのバンドル)をFinder上でコピーするのに要する時間をストップウォッチで計測したもの。これ以降の一般的なアプリによるテスト同様、時間が短いほど高速と言える。
この結果は、新MacBook Airが13インチMacBook Proを上回るものとなった。1分以内に終わる処理のため、ファンレスによる不利はないと言える。
ファンレスの不利がわずかに感じられるXIPファイル展開
Finderによるフォルダーコピーと似たような処理となるXIPファイルの展開は、4分以上かかる処理となるので、新MacBook Airの弱点が垣間見えるものとなっている。
ここでは「アーカイブユーティリティ」によって、11.44GBのXIP圧縮ファイル(Xcode 12.2のインストーラー)を展開するのに要する時間を計測している。大きなファイルのシーケンシャルな読み出しとCPUによる処理、比較的小さなファイルのランダムに近い書き込み、といった総合的な性能が問われる。
新MacBook AirでM2の13インチMacBook Proよりも時間がかかっているのは、CPUの発熱を抑える必要が生じたためと思われるが、単純に両者のディスク性能の違いという可能性もある。
メディアエンジンの有無がモノを言うiMovie出力
ここでは、約50秒の4Kビデオ(ファイルサイズは約125MB)を、iMovieによって再エンコードして出力する時間を計測している。M1搭載の旧MacBook Airをテストした際は480pで出力してが、M2搭載の両モデルは540p出力としている。これは、Movieのバージョンの変化によって、選べる解像度が変化したためだ。
M2搭載の両モデルの結果は、ほとんど誤差範囲と言える違いしかなかったのに対し、M1搭載の旧MacBook Airはだいぶ見劣りする。これは、M1チップがメディアエンジンを搭載していないためと考えられる。
実装メモリの違いによる差が大きいFinal Cut Pro出力
iMovieと同様のテストになるが、Final Cut Proでは、25個の8Kビデオクリップをつなぎ合わせながら約43秒の4Kビデオファイルとして出力するのに要する時間を計測している。
このテストは、一度に処理するデータ量が多いため、メインメモリを8GBしか実装していなかった旧MacBook Airでは、極端に遅くなっている。M1の16GB実装機(MacBook Pro 13インチ)でも47秒程度にはなっていたが、M2搭載機では、その2/3程度の時間で処理が完了している。これも、メディアエンジンの効果と見ていいだろう。
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