iOS 16の12の新要素・新機能を総ざらい ロック画面の大幅変化に子供向けの管理機能も
WWDC22の基調講演で発表された「iOS 16」。来月にはパブリックベータ版、今秋に正式版の配信が用意されている。iOSの新バージョンと言えば、以前はやや変化の幅が小さくなった印象もあったが、iOS 14でウィジェットやAppライブラリ、iOS 15で通知のデザイン変更や集中モードなど、ここに来て進化が再加速している印象だ。本記事では現時点で公表されているiOS 16の新要素を12の項目にまとめて紹介する。
【iOS 16の新要素 その1】
対象デバイスがiPhone 8以降に 7や第1世代SEは対応外に
まず1点目は新機能ではなく、最も重要なアップデート対象となる端末について。
2019年リリースのiOS 13でiPhone 6以前が対象外となってからは、3世代にわたり、iPhone 6s以降のデバイス(第1世代SEを含む)で動作してきたが、iOS 16ではついにiPhone 8以降(第2世代SE以降を含む)へと絞られた。これにより、iPhone 6s/6s Plus/7/7 Plus/SE(第1世代SE)では非対応に。
iPhone 7のリリースは2016年なので、発売日を基準にすれば6年間にわたって最新OSが配信されてきた計算だが、UQ mobileやワイモバイルなどではその後も長期に渡って販売されていたので若干の違和感はある。もうしばらくはセキュリティ向上を目的としたアップデートはiOS 15でも提供されると思われるが、今回紹介する新機能は利用できない。
【iOS 16の新要素 その2】
ロック画面がカスタマイズ可能に
フォントの変更やウィジェットの貼り付けが可能に
外観上の最大の変化はロック画面の刷新。従来も自分で撮影した家族やペット、旅先での写真などを表示させることはできたが、画面上部の日時の表示などは基本デフォルトのまま。iPhoneと言えば、あの画面と固定された状況だった。
iOS 16ではこれが大きく変わる。たとえば、人物やペットを撮影した写真を貼った場合は、被写体を自動で認識して日時にかぶさるように表示。立体感のあるイメージになる。また、その日時やフォントやカラーを自由にカスタマイズして、自分のスタイルを作れる。
さらにロック画面には、「カレンダー」「天気」「バッテリー残量」「アラーム」「運動量」などの情報を表示できるようになる。また、壁紙自体も天気をアニメーションで表示したり、宇宙を表現したものなどを追加。こうしてカスタマイズしたロック画面は複数作成して保存しておけば、気分や状況に合わせて簡単に切り替えられる。
操作を始める前のロック画面の状態から自分用の端末を作ることが可能になり、さらに自分のiPhoneに愛着が湧きそうだ。
【iOS 16の新要素 その3】
ロック画面での通知の表示方法を変更
せっかくカスタマイズしたロック画面の邪魔にならない
カスタマイズしたロック画面が、大量の通知によって埋もれてしまったのでは元も子もない。そこでロック画面における通知の表示が再設計されている。
具体的には画面下部にリボルバー式に表示&操作が可能になった。これならロック画面の上から3分の2くらいは通知に邪魔されることなく、お気に入りの写真を表示し続けられるわけだ。
また、スポーツの途中結果や出前の注文など、状況が変わるたびに何度も通知が送られてくるものについては、1つのウィンドウで内容が更新されるタイプの通知である「ライブアクティビティ」という新たな仕組みが導入。今年後半にAPIが提供予定なので、今後対応アプリが登場しそうだ。
【iOS 16の新要素 その4】
集中モードも進化 カスタマイズしたロック画面とリンク可能に
iOS 15で加わった「集中モード(Focus)」は、プライベートや仕事など、モードを切り替えることで、それぞれのモードごとに通知を受け取りたいアプリや相手を指定できる。たとえば、プライベートでは家族からの着信やメッセージだけ受け取り、仕事ではその逆といった具合だ。
iOS 16ではこの集中モードを進化。アプリ内でモードごとに表示するコンテンツの選択が可能になる。たとえばカレンダーアプリなら、「仕事の予定だけ」「プライベートの予定だけ」といった感じだ。
また、前述のカスタマイズしたロック画面を各モードと連動させて、モードを変更した際にロック画面も自動で変更したり、逆にロック画面を変更するだけで、特定の集中モードを有効にすることにも対応した。
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