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営利1兆円企業に成長したソニー、その2/3は感動を呼ぶゲーム・音楽・映画だ

2022年06月06日 09時00分更新

エレクトロニクスの復活もまたソニーの好調を支えるが

 では、ソニーの祖業となるエレクトロニクス分野はどうなのか。エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)分野の売上高は前年比13.1%増の2兆3392億円、営業利益は851億円増の2129億円となり、依然として存在感は大きい。売上構成比は24%、営業利益では全体の18%を占める。テレビの販売台数も年間850万台の規模を維持している。

 2021年度業績では、製品ミックスが改善したテレビや、デジタルカメラの増収、きめ細かいサプライチェーンマネジメントにより、9%を超える営業利益率を達成している点も高く評価できるよう。

 その一方で、ソニーグループでは、2022年度から、EP&Sとしていた業績開示セグメントの名称を、エンタテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)に変更する。

 その理由について同社では、「ソニーは、映像、音響、通信などの技術を用いたエンタテインメント体験を通じて、お客様に感動を届けてきた。今後も新たな映像、音響体験を実現するテクノロジーを提供するほか、バーチャルプロダクションやスポーツエンタテインメントなどの新たなサービスを提供し、クリエイターとともに未来のエンタテイメンメントを創造していく。このような事業の方向性をより明確にすることを目的にセグメント名称を変更した」と説明する。

 ソニーのなかから、エレクトロニクス・プロダクツの名称が無くなったことは大きな変化だといえるだろう。そして、名称がエンタテインメント・テクノロジーに変わったことは、ソニーグループの方向性が、エレクトロニクス・プロダクツが主役ではないという姿勢が、より鮮明になったことを示すものだともいえそうだ。

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