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デスクトップ級の性能でクリエイターの業務フローを変えるノート「AERO 17」

2022年05月26日 11時00分更新

第12世代の「Core i7-12700H」と
モバイル向け「GeForce RTX 3070 Ti」を搭載

 続いては各種ベンチマークテストで性能をチェックしていく。その前にスペックの再確認をしておこう。CPUはインテルの「Core i7-12700H」、末尾に「H」が付くノート用の第12世代Coreプロセッサーの中ではハイクラスのCPUだ。

 ハイパースレッドに対応した性能重視のPコア(Performance cores)を6コア、効率重視のEコア(Efficient cores)を8コアを搭載し合計で14コア20スレッドで動作する。第12世代Coreプロセッサーから採用された2種類のコアを採用するハイブリッド・アーキテクチャーは動作状況によってPコアとEコアを使い分けることで高い性能と電力効率を両立している。

 ハイブリッド・アーキテクチャー採用のCPUを的確に動作させるにはOSにWindows 11が必要で「AERO 17 XE5」にももちろんWindows 11が採用されている。定格クロックはPコアが2.3GHz、Eコアが1.7GHz、ターボブースト時には最大でPコアが4.7GHz、Eコアが3.5GHzまで上昇する。

CPU-Zで詳細を確認できる。TDPは45Wでプロセスは最近Intel 7と呼ばれる10nmだ

内蔵グラフィックは有効化されている。実行ユニットは96

 内蔵グラフィックはTiger Lake以降で採用されているIris Xe Graphicsが採用されている。実行ユニット数は96でTiger Lake世代の「Core i7-1165G7」と同じだ。「Core i7-12700H」はディスクリートGPUを前提に設計されているため、発熱や電力消費も含めると内蔵グラフィックはこれで十分だろう。

 GPUはNVIDIAの「GeForce RTX 3070 Ti Laptop」を搭載し、ビデオメモリーを8GB載せている。ノート用のRTX30シリーズの中ではミドルレンジあたりだが、そもそもノートPCにRTXシリーズ、しかも無印ではなく「Ti」付きということもあり、並み居るクリエイター向けノートPCの中でも一歩以上抜きん出ているといえるだろう。

ディスクリートGPUはGeForce RTX 3070 Ti Laptopが載っている。無印でなく「Ti」が載っているのは驚きだ。3080 Ti搭載モデルもある

ストレージはPCIe4.0接続で、XE5-73JP738HPにはGIGABYTEのゲーミングブランドAORUSの1TB SSDが2つ搭載されていた。共にランダムリードで約7000MB/s、ライトで約5000MB/sと、現時点で最高速に近い性能だ

「AERO 17 XE5」には電源管理ソフト「コントロールセンター」がインストールされていて使用状況に合わせてAIで自動的に動作モードが切り替わる。今回は一番性能が発揮できるであろうターボモードで測定した。このソフトではファンの回転数やディスプレーの色を任意に設定することもできる

CINEBENCH R23

 まずは定番、CPU単体の性能をチェックできるCINEBENCH R23からテストする。テストはデフォルトに設定されている10分の連続動作をした後に計測するモードだ。

マルチで14312、シングルで1808とかなり高いスコアが出ている

テスト中の様子。CPUのクロックが上がりきってないが安定した動作をしている

 CINEBENCH R23のスコアはマルチが14312、シングルが1808と好成績を収めた。実際に比較したわけではないが第11世代のノート用ハイエンドCPU、Core i9-11900Hを上回るスコアが出ているようで11世代から12世代で大きく性能アップしたのが確認できる。

 テスト中にタスクマネージャーとCPUの温度を計測するソフト「Core Temp」を表示してモニタリングしてみたが、心配だった熱は問題なさげだ。なお表示上の温度に問題はないが、実機の左側パームレスト付近は結構熱を持っていた。

PCMark10

 「PCMark10」はPCの動作状況をシミュレートして、パーツ単位でなく組み上がったPCとしての総合的な性能をチェックできるベンチマークテストだ。

総合スコアは「7680」と大健闘。詳細を見ても軒並みの項目が5桁まで上がっている

 総合スコア「7680」はもはやノートPCのスコアとは思えず、ハイエンドデスクトップかと思われる性能だ。各項目の詳細を見ると多くの項目で5桁までスコアが伸びていて、中には14000台のスコアが出ていて驚きでしかない。

3DMark

 続いてはGPUの性能チェックが行える「3DMark」を実行。DirectX12で動作する「TimeSpy」で測定した。

スコアは10188(GPU:9964、CPU:11684)。4Kディスプレーでこれだけのスコアが出るのはさすがと言える

 総合スコア「10188」はかなり高い性能といえるだろう。RTX3070Tiを載せているだけのことはある。内蔵ディスプレーは4K表示なので当然負荷は高いがゲームをするのに困ることはないだろう。ディスプレーは120Hz駆動なのでFPS系のゲームを遊ぶのにも適している。

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