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第12世代インテルCore HXやデータセンター向けの新GPUも登場した「Intel Vision」基調講演レポート

2022年05月11日 13時05分更新

 インテルは5月10日~5月11日(現地時間)、アメリカ合衆国テキサス州のゲイロード・テクサン・リゾート&コンベンション・センターにて、最新のテクノロジーに関するニュース、製品などについて発表する「Intel Vision」を開催する。

 本イベントは、ビジネスやテクノロジー分野のイノベーターが最新のアイデアを紹介する「Intel ON」シリーズの一環となるもの。昨年開催した「Intel Innovation」に続いての開催となる。オフラインで展示、セッションを行なうほか、オンラインでも一部セッションを行なうハイブリッドイベントになっている。

 本イベントの口火を切る形で、日本時間の5月10日23時から基調講演を実施した。同社のCEOであるパット・ゲルシンガー氏をはじめ、同社幹部陣が登壇して各部門の事業に関して発表を行なった。

 5Gやリモートワーク、ロボット工学、メタバース、AIといった、昨今のトレンドを追ったテーマに関する話題に触れられるなか、特に会場を沸かせたのは、ノートPC向けの第12世代インテルCore HXプロセッサー(以下、Core HX)の発表。

Core HXのパッケージを持つクライアント・コンピューティング事業本部 本部長ミシェル・ジョンストン・ホルトハウス氏

 ノートPC向けCPUながら、デスクトップPC向け第12世代CoreのLGAパッケージに近しいサイズのパッケージを採用しており、その姿が会場で披露された。Core HXシリーズは、16コア/24スレッドの「Core i9-12950HX」を始め、7モデルが発表されている。同社はCore HXシリーズを「競合なき性能」と称した。詳細についてはこちらの記事を参照。

Core HXシリーズのスペック

 また、コードネーム「Sapphire Rapids」として知られる次世代Xeonスケーラブル・プロセッサーのウェハーが披露される一幕も。Sapphire RapidsはIntel 7(旧10nm Enhanced SuperFin)プロセスを採用するサーバー向けプロセッサーで、2022年に実装予定のスーパーコンピューター「Aurora」に搭載される予定だ。

 Auroraはエクサスケール・コンピューティングを実現するスーパーコンピューターであり、アメリカのアルゴンヌ国立研究所に設置される。exaFLOPS(エクサフロップス、1秒あたり数千億の浮動小数点計算に相当)クラスのパフォーマンスを発揮するとしている。

Sapphire Rapidsのウェハーを掲げるデータセンター&AI事業本部 本部長サンドラ・リベラ氏

 そのほか、データセンター向けのGPU「Arctic Sound M」や、ディープラーニングによるAIトレーニング向けの「Habana Gaudi2」プロセッサーなども登場。また、インテルのIPU(Infrastructure Processing Unit)に関するロードマップの詳細も発表した。

 基調講演の最後には、インテルのAI開発者コンテスト「AI Global Impact Festival」の勝者を壇上に迎え、パット・ゲルシンガー氏が紹介する場面も見られた。

アクセラレーテッド・コンピューティング・システムズ&グラフィックス事業本部 ラジャ・クドリ氏がArctic Sound Mを紹介

Habana Gaudi2。同様の用途で流通しているNVIDIAのA100 GPU(80GB)と比べて、約1.9倍の性能を実現しているという

基調講演のラストには、AIコンテストの勝者を壇上で紹介

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