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熾烈なメインストリームCPU争いに完全決着

Core i7-12700K対Ryzen 7 5800X!Windows 11でDDR5対DDR4の性能差もベンチマーク比較

2022年04月14日 18時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII
提供: インテル株式会社

メモリーでCPU演算に差が付いた「3DMark」

 ここからは3Dグラフィックの描画パフォーマンスを検証していこう。まずは「3DMark」からだが、今回は「Fire Strike」と「Time Spy」の2本を実施した。

3DMark、Fire Strikeテストの結果

3DMark、Time Spyテストの結果

 Fire StrikeではCore i7-12700KのDDR5環境が総合スコアーでトップだが、2番手はRyzen 7 5800X、そしてその下にCore i7-12700KのDDR4環境という序列になった。Core i7-12700Kのスコアーはメモリーまわりの違いで6%程度しか違っていないが、その差の源泉は「Combined」テスト、すなわちヘビーにGPUを使う描画の裏でCPUを使った物理演算も並行するテストだ。これに関してはメモリー帯域が広いDDR5が有利ということだろう。

 一方で、Time SpyでもCore i7-12700KはDDR5>DDR4であることは同じだが、Ryzen 7 5800Xは3者の中では最下位になった。このように、グラフィックエンジンの差でスコアーの出方も変わってくる。ゆえに、Core i7-12700KとRyzen 7 5800X、Core i7-12700KでもDDR5とDDR4のどちらが有利なのかはゲームによって大きく変わる可能性がある。それをこれから確認していこう。

メモリーの差が効いた「Rainbow Six Siege」

 ここからは実際のゲームを使った検証になる。最初に試したタイトルは「Rainbow Six Siege」だ。Windows 10+第12世代Coreの組み合わせでフレームレートが伸びなかったゲームの代表だったが、Windows 11環境ではどうなのか。

 APIはVulkan、解像度はフルHDのみ(解像度を上げるとGPU側にボトルネックが出やすくなるため)。画質は「最高」とし、レンダースケール100%を追加した。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。

Rainbow Six Siege、Vulkan、1920×1080ドット時のフレームレート

 Core i7-12700KはDDR5とDDR4で大きくフレームレートが異なる点に注目したい。Core i7-12700KとDDR5の組み合わせであれば、Ryzen 7 5800Xを超えるが、DDR4だと大きくフレームレートを落としてしまう。ただし、Core i7-12700K+DDR4の組み合わせでも平均444fps出るということは、現時点で最速のゲーミング液晶(リフレッシュレート360Hz)をもってしても表示しきれないレベルということになる。つまり、DDR4環境は相対的には数字上で不利だが、その差を体感することは難しく、実質的にはプレイ感に影響はほぼないだろう。

「Far Cry 6」ではRyzenを圧倒!

 次は「Far Cry 6」だ。Windows 10環境でも第12世代Coreのパフォーマンスが第4世代Ryzenを大きく引き離すゲームだが、Windows 11環境でも確認しておきたい。画質は「最高」とし、さらに高解像度テクスチャーとVRS(Variable Rate Shading)を追加したが、レイトレーシングはCPU性能の差をみるためにすべてオフにした。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。

Far Cry 6、1920×1080ドット時のフレームレート

 今回の検証でもRyzen 7 5800XよりCore i7-12700Kのほうが、最小(1%)/平均フレームレートが上になった。特に、DDR5時はDDR4時よりも平均17fpsも上で、Ryzen 7 5800Xを圧倒。ビデオカードの強化でも、17fpsアップは結構キツい(ハイパワーGPUを使っているならなおのことだ)ことを考えれば、第12世代Core+DDR5でGPUパワーの底上げを狙うのはアリと言える。

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