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新仕様の補助電源は次世代への布石か

RTX 30シリーズの最終兵器、GeFore RTX 3090 Ti登場!消費電力や実際のパフォーマンスは?

2022年03月29日 22時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

8K+DLSSはRTX 3090以上が欲しい「God of War」

 「God of War」もHalo Infiniteと同じ、ボーダーレスフルスクリーンにしか対応しないゲームなので、解像度設定はデスクトップの解像度を変えて検証する。ゲーム内の解像度スケーリングは100%に固定し、画質は全項目を最高に設定。“ミズガルズ”内の一定のコースを走った時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

「God of War」1920×1080ドット時のフレームレート

「God of War」2560×1440ドット時のフレームレート

「God of War」3840×2160ドット時のフレームレート

 家庭用ゲーム機から移植されたAAAタイトルには珍しい、DirectX 11ベースのゲームだが、4Kネイティブ設定でも平均100fps弱出ているので、AAAタイトルにしては比較的軽めのゲームであると言えるだろう。既存のRTX 3090/3080 Tiとの性能差も、これまで紹介してきたゲームと似たようなものだ。

 God of WarはDLSSとFSR 1.0の両方のアップスケール技術に対応しているが、今回はDLSSのみを使い4K/8K環境での検証を行った。DLSS設定は前述のゲームと共通だが、日本語訳の都合か“ウルトラパフォーマンス”が“高パフォーマンス”となっている。

「God of War」3840×2160ドット+DLSS“バランス”時のフレームレート

「God of War」7680×4320ドット(DSR)+DLSS“高パフォーマンス”時のフレームレート

 8K+DLSSでもVRAM使用量は10GB程度とマイルドなので、RTX 3080 Tiでも普通に動く。ただし、最低フレームレートを見るとRTX 3090より上のGPUが望ましい、ということになる。

RTX 3090 Tiでもレイトレーシング最高設定は辛かった「Cyberpunk 2077」

 レイトレーシングかつ描画が重いゲームを語るなら「Cyberpunk 2077」は外せない。最近のパッチでFSR 1.0に対応したほか、待望のベンチマーク機能が実装されたのでこれを使って検証したい。画質は“レイトレーシング:ウルトラ”設定だが、Tensorコアのある環境だと勝手にDLSSが有効化されてしまうため、あえてDLSSはオフにしている。

「Cyberpunk 2077」1920×1080ドット時のフレームレート

「Cyberpunk 2077」2560×1440ドット時のフレームレート

「Cyberpunk 2077」3840×2160ドット時のフレームレート

 Cyberpunk 2077に実装されたベンチマーク機能は群衆の中をかき分けて進むようなシーンがないため、実際のプレイ時よりも少し緩めのテストではあるが、今回用意したどのGPUも常時60fps以上をキープできなかった。

 DLSSを使わずにレイトレーシングを全部入りにする場合は、RTX 3090 TiといえどフルHDが限界。RTX 3090と比べると、3090 Tiは約7〜8%フレームレートで上回るようだ。次に、Cyberpunk 2077でもDLSSを有効化し4K/8K環境で検証してみたい。

「Cyberpunk 2077」3840×2160ドット+DLSS“バランス”時のフレームレート

「Cyberpunk 2077」7680×4320ドット(DSR)+DLSS“ウルトラパフォーマンス”時のフレームレート

 4K+DLSS“バランス”設定でも平均50fps前後。この設定で遊ぶならもう少しレイトレーシング設定を下げる、あるいはDLSSを“パフォーマンス”にする必要があるだろう。RTX 3090 Tiを使うのがベストであるのは数値的に明らかだが、RTX 3090や3080 Tiに対し決定的な差がついている訳ではない。このクラスのゲームで圧倒的差がつくと、RTX 3090 Tiの評価がしやすくて助かるのだが、現実はそう上手くいかないようだ。

「Ghostwire: Tokyo」の最高設定だと8Kで動くか?

 ゲーム検証の最後は最新作「Ghostwire: Tokyo」だ。画質は全項目を最高(スライダー右端)とし、レイトレーシングも有効化した。マップ内の一定のコースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

「Ghostwire: Tokyo」1920×1080ドット時のフレームレート

「Ghostwire: Tokyo」2560×1440ドット時のフレームレート

「Ghostwire: Tokyo」3840×2160ドット時のフレームレート

 いろいろと画質オプションを盛りすぎたせいか、フルHDでも平均100fps弱、最低フレームレートも60fpsを下回った。Cyberpunk 2077程ではないにせよ、かなり重い感じがする。ネイティブ解像度でゲームをプレイする場合は、RTX 3090 TiといえどもWQHDまで。ネイティブ4Kでは快適なプレイは厳しい。

 そこで、DLSSを追加して4K/8K環境での検証を行う。DLSS設定はこれまで試したDLSS対応ゲームと共通だ。

「Ghostwire: Tokyo」3840×2160ドット+DLSS“バランス”時のフレームレート

「Ghostwire: Tokyo」7680×4320ドット(DSR)+DLSS“ウルトラパフォーマンス”時のフレームレート

 これまでのゲームでは、RTX 3080 TiでもVRAM搭載量が少なくて厳しいという局面はほとんどなかったが、8K+DLSS環境でようやくRTX 3080 Tiが息切れするシーンが確認できた。4K+DLSSでは、RTX 3090 Tiとの差は14%程度で踏ん張れていたが、8K+DLSSではまったく力が出せない状況になっている。

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