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アフターコロナ、位置情報、コスト……携帯電話の位置情報データ活用における成功のカギとは

ドコモが語る「位置情報データサービスの現在」

位置情報を使用したビッグデータ活用を成功させるためのポイント

 今回の国交省の実証実験には9つの自治体が参加しています。データ活用を成功させるために必要なことは何だと考えますか。

鈴木 本気で取り組むということが大事だと思います。我々がいままで民間企業さんや公共団体との事業を行ってきた経験では、たくさんある業務の1つとしてなんとなくやっていますということだと、やはりなんとなくの結果しか出せないという印象があります。

 あとは、データを活用すべきところと、これまでのアナログベースでやるべきところの線引きをきちんとできると、うまくいきますね。データがあれば何でもできると思われていることが往々にしてありますが、そんなことはありません。もちろんデータでないとできない領域も当然あります。適切なデータの組み合わせや、データと既存のアナログベースの取り組みとの組み合わせ、そういったものが大事なんだろうなと思います。

 そうですね、私たちもよくそういう事象を目にします。期待値コントロールの話だと思います。データで何ができるのかということをきちんと理解してもらうことを、データを提供する側としては徹底することがすごく大事です。

鈴木 僕らも、できないものはできないと言うようにしていますが、代替案を出すということをしています。そのあたりのコミュニケーションがうまくいかず、なんとなくスタートするということがないように、事業を始めるときの指針や目的を共有いただければ、地方自治体さんは困らずに事業を検討できると思います。

 各データでどういうことができて、組み合わせることでどんな価値が生まれるのかをきちんと普及させ、知ってもらう。具体的な事例を通じてたくさんの人に知ってもらうことはすごく大事です。今回の国交省の事業の重要性、価値もそこにあると思います。

鈴木 データ活用は成功事例が生まれることで、横に広がっていきます。ひとつでも多くの成功事例を生み出していくことが大事だと思いますので、期待しています。

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