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「第27回 AMD Award '21」の授賞式典レポート

AMDアワード大賞は吉高 由里子主演の「最愛」に。「いらすとや」「ウマ娘」なども選出

2022年03月23日 18時00分更新

優秀賞
日本沈没-希望のひと-

受賞者:TBSテレビ日曜劇場「日本沈没-希望のひと-」、株式会社TBSテレビ

授賞式典でのコメント:“令和版の日本沈没”を、どのように、視聴者の方々に届けるのか、一丸となって考えながら制作した作品です。原作の精神をリスペクトしながら、いま求められるリーダーとは何か、キャストの皆さん、スタッフたちが尊い汗をかきながら模索しました。コロナ禍での制作ということもあり、内容を受け止めていただけるか不安な気持ちもありました。今日の受賞は、本当にうれしいです。

授賞理由:ドラマの放送と世界配信という日本メディア初の意欲的な試みと小松左京の警鐘が現代に蘇った。従来のドラマ制作スケジュールを乗り越えて、放送直後の0時から毎週1話ずつ世界190か国以上に一斉配信。今後の番組制作とコンテンツ流通の変化を予感し、日本コンテンツの世界発信への新たな形を世の中に示したところを高く評価。地震列島日本の現代社会の人間模様をダイナミックに描いた物語が、恐怖感すら覚えるVFXの映像のスケール感とリアリティがコロナ禍にある社会状況にも見事にシンクロした。

優秀賞
歌姫Belle(映画『竜とそばかすの姫』)

受賞者:Belle(中村佳穂)

授賞式典でのコメント:監督が私の歌を見にきてくださったことがきっかけとなり、主演が決まりました。このような形で、ここに立っていることを不思議に思います。監督は、私の歌を聞いて素敵だと思って、選んでくれました。今回の作品で、アバターを挟むことで素直になれる自分にも気付きました。“何かを挟んで表現すること”を、これからも続けていければと思っています。

授賞理由:「Belle」は細田守監督の最新作『竜とそばかすの姫』の仮想世界で世界の注目を集める絶世の歌姫で、2021年7月の公開以来、映画中はもちろん、現実のNET上でもその歌声が感動を呼び、 millennium parade ‒ U はYouTubeで3600万回再生、サウンドトラックは各種オンラインサービスで1位を取得、国内で興行収入66億円の大ヒットを記録。 2022年には英語版のBelle(カイリー・マクニール)として世界デビューを遂げ、世界108カ国で配給が決定している。2021年の日本を代表する新ヒロインとして表彰する。

優秀賞
放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化に関する制度改正

受賞者:文化庁

授賞式典でのコメント:このような賞を頂戴し、ありがとうございます。今般の放送番組、同時処理、同時配信の時代において、私たちは、「権利制限規定の拡充」「許諾推定規定の創設」「レコード・レコード実演の利用円滑化」「映像実演の利用円滑化」「協議不調の場合の裁定制度の拡充」を軸とした、包括的で総合的な対策を講じています。これは、関係者の皆様の理解と尽力のもとに成り立っているものです。コロナ禍に、いいことは何ひとつありません。ですが、この時の制度改正が後の文化の発展につながっていると、後から振り返った際に思っていただけるように、尽力していきたいと思っています。

授賞理由:放送同時配信等について放送と同様に権利処理を円滑化し、ネットで活用しやすくする制度改正。成立は昨年5月、施行は1月1日。ネットでの活用の妨げになっていた、「放送用」「ネット配信用」で個別に必要だった権利処理を円滑化し、また、著作物等の権利者は報酬請求権が得られるかたちに。同時配信や追っかけ配信、一定期間の見逃し配信で放送番組が活用しやすくなるこの改正で、これまで散見された「ネット配信では内容差し替え」といったことも改善される。テレビ以外の端末を含む、今後の番組活用の広がりを注視していきたい。

功労賞
森岡 毅 株式会社刀 代表取締役CEO

授賞式典でのコメント:私は面白いこと考えるよりも、数学を考えることが得意なです。(優れたエンターテインメントも)マネタイズできる構造に落とし込むところをしっかりしないと、持続していきません。日本が誇る天才を後ろから支える仕事に、協業のパートナーと力を合わせながら、日本が稼げるように全力を尽くしていきたいと思っています。

授賞理由:「USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)」や破綻した「グリーンピア三木」再生プロジェクトの「ネスタリゾート神戸」の事業成長に続き、2021年は集客が全盛期の4分の1以下まで落ち込んでいた「西武園ゆうえんち」を西武グループと共にリニューアルし、コロナ禍にもかかわらず好調な船出を実現した。ほかにも、丸亀製麺の業績をV字回復、農林中金バリューインベストメンツの投資信託「おおぶね」運用規模を13倍に拡大する等、独自の需要予測で事業成長を実現し、斬新かつ独自の発想で、日本のみならず世界へ向けて「コンテンツの力」を発信した功績に対し、功労賞を贈る。

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