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Ampere世代の“50番台”GPU、GeForce RTX 3050をレビュー! 低コストにDLSSを導入できるGPU

2022年01月26日 23時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

「God of War」ではFSRとDLSSを比較

 最後に試すのは「God of War」だ。画質は“ウルトラ”とした。“ミズガルズ”内の一定のコースを走った時のフレームレートを「CapFrameX」で計測する。

「God of War」1920×1080ドット時のフレームレート

「God of War」2560×1440ドット時のフレームレート

「God of War」3840×2160ドット時のフレームレート

 God of Warでは、RTX 2060と3050の差が比較的大きめに出ているが、RTX 3050だとフルHDで平均60fpsを微妙に割り込むので、若干画質を落としてプレイすべきだろう。God of WarはFSRとDLSSの両方の技術に対応している。そこでGeForce RTX勢はFSRとDLSS、GTX 1650とRadoen勢はFSRを有効とし、それぞれ“バランス”設定時のパフォーマンスも見てみよう。

「God of War」DLSS/FSR、1920×1080ドット時のフレームレート

「God of War」DLSS/FSR、2560×1440ドット時のフレームレート

「God of War」DLSS/FSR、3840×2160ドット時のフレームレート

 DLSSはTensorコアを利用してアップスケール処理を行なうため、入力解像度が同じ場合はDLSSの方が若干パフォーマンスが落ちる(そのぶん画面のボケ感はより軽減される)。上のグラフはそれを端的に表しているといえるだろう。画面を濃厚に描き込む設計のためか、RTX 3050の最低フレームレートがRTX 3060や2060より落ち込みやすいのは、メモリーバス幅がボトルネックになっているためと考えられる。

動画エンコードのパフォーマンスに違いは出るか?

 ここまでゲーミング一辺倒の話だったが、GPUは動画編集時のスピードアップ用としても有用だ。GPUの使われ方はアプリにより異なるが、ここでは動画エンコーダー「Media Encoder 2022」で検証する。「Premiere Pro 2022」で編集した再生時間約3分の4K動画を、Media Encoder 2022で4KのMP4形式に書き出す時間を計測する。

 ビットレートは50Mbps、VBR、1パスエンコード、フレーム補間は“オプティカルフロー”とし、コーデックはH.264を選択した。さらにH.264のソフトウェア(CPU)とハードウェア(GPU)エンコード別の処理時間も比較する。Adobeのデコーダー(Mercury Playback Engine)は有効としている。

「Media Encoder 2022」によるエンコード時間。GTX 1650はハードウェアエンコーダーで完走しなかったため値なしとなる

 今回の計測環境では、ソフトウェアとハードウェアエンコードに差がほとんど見られなかったが、ソフトウェアエンコードであってもGPUの処理性能がエンコード時間に直接影響することが確認できた。

 まずトップはRTX 3060で、続いてメモリーバス幅192bitのRTX 2060、そして128bitのRTX 3050となる。ここでもゲームと同様にメモリーバス幅の広いGPUが有利のようだ。RX 6600はグラフィック性能が高い割に、エンコードではRTX 3050より微妙に遅い結果に止まっているのも、メモリーバス説を補強する。

 ちなみに、RX 6500 XTはハードウェアエンコーダーを搭載していないのにハードウェアエンコーダーの結果が出るのはおかしい……と思うかもしれないが、これはCompute処理でGPUが使われているためだ。

RX 6500 XTではGPU Computeに高負荷がかかっている

RTX 3050の場合。こちらは動画内のエフェクトやオプティカルフローにシェーダーが利用され、ハードウェアエンコーダーもわずかだが働く。もう少しGPUの負荷を減らせばエンコーダーの負荷も上げられるだろう

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