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PCパーツの中でも買い替えが難しいPCケースだけに製品選びは慎重に

間違いのない買い物が不可欠な自作PCのPCケース 選び方のポイントをXPGの人気3モデルで解説!

2022年01月29日 11時00分更新

ファンやラジエーターはどこにどのサイズをどれだけ装着可能か
【冷却、冷却拡張性】

 システムの放熱をいかに効率化するかもPCケースの役割と言える。放熱とは熱の移動であり、いくら強力なCPUクーラーを使っても、PCケースの外へ熱を移動させる効率が悪いと効果は薄れてしまう。

 チェックするポイントは、どこにどのサイズのファンをいくつ取り付けられるか、そして標準でどのサイズのファンがいくつ装着されているか。また、簡易水冷を導入場合は、どこにどのサイズのラジエータを装着できるのかを確認する必要がある(たとえば大型のXPG CRUISERならフロントに360mm、トップに280mmまでのラジエーターを取り付け可能)。

 フロントパネルの仕様も冷却性能に影響する。メッシュタイプであれば、前面ファンから効率良く吸気できるため放熱効率は有利だ。一方でメッシュタイプは音が外部に漏れやすく、静音性という面では不利なので、これも目的に合わせて選択するといいだろう。

XPG CRUISERはメッシュ部分はないが、フロントパネルに立体的なデザインを採用して吸気口をしっかり確保しているほか、フィルタも装備している

トップやリアなども全体的に放熱口はしっかりと大きく開けられている

こちらはXPG DEFENDER PRO。フロントに360mmラジエータも搭載できる。メッシュ仕様でないバリエーションモデル(XPG DEFENDER)もある

トップもメッシュ仕様。どちらも着脱容易なフィルターが用意されているでホコリ対策もバッチリ

XPG STARKER AIRもフロント、トップともにメッシュ仕様で、どちらも着脱容易なフィルターも完備しており、フロントには360mmラジエータも搭載できる

冷却拡張性 XPG CRUISER XPG DEFENDER PRO XPG STARKER AIR
標準搭載ファン フロント:120mm×3
(XPG VENTO 120 ARGB)
フロント:120mm×2
(XPG VENTO 120 ARGB) リア:120mm×1
(XPG VENTO 120 ARGB)
フロント:120mm×2
(XPG VENTO 120)
リア:120mm×1
(XPG VENTO ARGB 120)
搭載可能ファン フロント:140mm×2/120mm×3
トップ:140/120mm×2
リア:140/120mm×1
フロント:140mm×2/120mm×3
トップ:140mm/120mm×2
リア:120mm×1
フロント:140mm×2/120mm×3
トップ:140mm/120mm×2
リア:120mm×1
搭載可能ラジエーター フロント:360/280/240mm
トップ:280/240/120mm
リア:140/120mm
フロント:360/280/240mm
トップ:280/240/120mm
リア:120mm
フロント:360/280/240mm
トップ:280/240/120mm
リア:120mm
フロントパネル 強化ガラス メッシュ メッシュ

光り物はもちろん、サイドパネルの素材も気になる点
【デザイン、アドレッサブルRGB】

 PCケースは常時目にする自作PCの顔だけに、デザイン的にも気に入ったものを使いたい。最終的には自分の好み次第だが、内部が見えるサイドパネル、グラボの縦配置対応、アドレッサブルRGBで光る演出などがトレンド要素といえる。

 XPGシリーズの3モデルはそのトレンドはすべて網羅している。なかでも、XPG CRUISERはサイドパネルだけでなくフロントも強化ガラス仕様を採用し、アドレッサブルRGBのファンをより効果的に見せることができるので、派手な演出を好む方に向いている。

XPG CRUISERはサイドパネルに加えてフロントも強化ガラス仕様となっているため、アドレッサブルRGBのイルミネーションを効果的に演出できる

フロントにはアドレッサブルRGB対応ファンを3基搭載

XPG DEFENDER PROは、フロントに2基、リアに1基のアドレッサブルRGB対応ファンを搭載可能

XPG STARKER AIRの演出はやや控え目だが、リアにアドレッサブルRGB対応ファンを標準装備。フロントにマスクにアクセントとなるライトストリップも搭載している

ビジュアル XPG CRUISER XPG DEFENDER PRO XPG STARKER AIR
フロントパネル 強化ガラス メッシュ メッシュ
サイドパネル 4mm 強化ガラス(2面) 3mm 強化ガラス 4mm 強化ガラス
アドレッサブルRGB 前面ファン×3 前面ファン×1
背面ファン×1
背面ファン×1
フロントライトストリップ
グラボ縦配置 対応 対応 対応

最新仕様ではUSB Type-Cに対応したモデルもあり
【フロントI/O】

 ケース前面にあるフロントI/Oも日常的な使い勝手という意味では軽視できないポイントだ。もっともUSBハブなどを使って拡張することも可能ではあるので、これまで見てきた要素よりは優先順位は下でいいだろう。XPGシリーズの3モデルの中では、やはり最上位のXPG CRUISERが充実しており、2基のUSB 3.2 Gen 1(Type-A)に加えて、USB 3.2 Gen 1(Type-C)も備えている。

XPG CRUISERのフロントI/0。USB Type-C端子も用意されている

こちらはXPG STARKER AIRのフロントI/O。USB 3.2 Gen 1(Type-A)×2基、マイク/ヘッドフォン端子、アドレッサブルRGB制御ボタン、電源ボタンがある。XPG DEFENDER PROも同じ

フロントI/O XPG CRUISER XPG DEFENDER PRO XPG STARKER AIR
端子 USB 3.2 Gen 1 Type-C、USB 3.2 Gen 1 Type-A×2、マイク/ヘッドフォン端子×1、電源、ARGB制御 USB 3.2 Gen1 Type-A×2、マイク/ヘッドフォン端子×1、電源、ARGB制御 USB 3.2 Gen1 Type-A×2、マイク/ヘッドフォン端子×1、電源、ARGB制御

現代的なデザインで冷却性能にも優れるXPGシリーズのPCケース

 最後にXPGシリーズ各モデルの特徴をあらためてまとめよう。どれも光学ドライブ用の5インチベイは省略した現代的な構造で、強化ガラスやアドレッサブルRGB、グラボの縦配置などトレンド要素を網羅。手軽に見映えの良いシステムに仕上げることができるのは共通要素だ。

 最上位のXPG CRUISERはフロント/サイドの2面強化ガラス仕様で標準でアドレッサブルRGB対応ファンを装備した派手なデザインが特徴。余裕のあるハウジングで裏面配線スペースも広く確保され、パーツ点数が多いハイエンドシステムにも対応できる。リアには大口径ファンも搭載可能で、パフォーマンスにも演出もこだわったバリバリのゲーミングPCを作りたいならこれが最有力だろう。

 XPG DEFENDER PROは、扱いやすいサイズでありながら大型のハイエンドパーツにも対応できるクリアランス、効率的なエアフロー設計、冷却拡張性が特徴だ。比較的シンプルな構成のミドル~ハイエンドのシステムに適している。

 XPG STARKER AIRは、奥行きの短いコンパクトなサイズが特徴。他の2モデルに比べると搭載パーツに多少の制限はあるものの、ミドルクラスのシステムまでならば問題なく収まり、冷却拡張性も十分確保されている。実売価格で1万円前後というリーズナブルな価格も魅力的と言える。

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