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地べたのGAFAを目指すクボタのひとこと、農工用石油発動機から100年

2022年01月31日 09時00分更新

命を支えるプラットフォーマー

 クボタは、2021年2月、長期ビジョン「GMB(Global Major Brand)2030」を発表した。ここで掲げたのが、「豊かな社会と自然の循環にコミットする“命を支えるプラットフォーマー”」である。

 北尾社長は、「クボタは、1890年の創業以来、食料、水、環境に関わる社会課題の解決に取り組んできた」と前置きし、「社会になくてはならない製品やサービスを、世に送り出し続けられた原動力は、地域を支える人たちの想いをはじめとしたお客様の声である。課題に直面している人たち、壁にぶつかりながらも未来を描き、前に進もうとしている人たちの声に応え、期待以上のものを生み出すことがクボタの役割である。『壁がある。だから行く』という精神で、新たなイノベーションを生み出し、100年先の地球のために、より多くの社会貢献を果たしていく決意である」とする。

 GNB2030では、スマート農業による「食料の生産性・安全性を高めるソリューション」、水換気用プラットフォームによる「水資源・廃棄物の循環を促進するソリューション」、資源回収ソリーションによる「都市環境・生活環境を向上させるソリューション」という、3つの新たなソリューションへの取り組みを加速することで、「命を支えるプラットフォーマー」への進化を果たすことになる。

地ベタのGAFAを目指す

 最近、北尾社長は、「地ベタのGAFAを目指す」という言葉を使っている。

 先ごろ、クボタが開催したオンラインイベント「GROUNDBREAKERS―日本農業の未来へ―」のでも、この言葉に触れた。

 「クボタの強みは、グローバルでお客様とのネットワークを通じて、リアルな情報を得られる点にある。そして、地上と地下数メートルの地べたは、クボタが汗をかいて事業を築いてきた領域である。GAFAに代表されるITプラットフォーマーは、クボタが取り組む事業領域においても脅威になりうるが、GAFAには負けることなく、死守していきたい」とする。

 そして、「お客様の立場になって考える『On Your Side』に、クボタ全体で取り組みたい」とも語る。

 「地ベタのGAFA」を目指すクボタが、今後、どんな技術革新を起こし、社会課題の解決に取り組むのか。

 長澤まさみさんの決めセリフである、「大丈夫。それ、クボタがやる」という場面は、想像以上に多くなりそうだ。

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