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エバーブルーテクノロジーズ、全長5mクラス帆船型ドローン「Type-X」、企業向け自動操船デモンストレーションを実施

2021年12月09日 11時00分更新

 エバーブルーテクノロジーズは12月7日、「Type-X プロトタイプ」を用いた無人貨物運搬や海難救助、観光を想定した企業向け自動操船デモンストレーションを実施した。

 Type-X プロトタイプは、100kg以上の積載能力(ペイロード)をもつ全長5mクラス帆船型ドローン(自動操船トリマランヨット)で、2021年6月に開催された「Japan Drone 2021」にて披露されたモデル。離島間の無人貨物運搬や非常時の救援物資輸送などさまざまな用途に対応できる実証機として開発。船長が必要な動力船では人件費や燃油代からコストが見合わない離島間の荷物運搬や、非常時や災害時に陸路が使えず孤立した沿岸部の海岸へ直接着岸して支援物資を無人で送り届けるなど、「水上の軽トラ」とも呼べる100kgのペイロードを活かして各種用途への活用を想定しているという。

 今回、風力を使って洋上で長時間待機、漂流する遭難者を発見したり、指定した位置へ自動で航行し救助したりすることを想定した自動操船実験を神奈川県逗子市逗子海岸にて実施、製品化・商用化に向けたディスカッションを行なった。同社は、海難救助や観光用途での利用の問い合わせが多く、搭乗者ありのニーズが高いことが分かったことから、今回初めて人を載せたデモンストレーションとなったという。

 実験の安全を確保し、積載する重量物としての役割を兼ねて船舶免許を持ちヨット操船の技術に長けた監視要員を1名乗船させたが、監視要員は乗船しているのみで操縦は自動、または遠隔にて実施した。陸上から遠隔で設定した目的地に対し、風力だけで自動航行して到達することを確認。

 
船舶型ドローンはペイロードが飛行型ドローンに比べ大型のため、飲料水や米穀、食料品などの重量物、トイレットペーパーやおむつなどかさばる日用品の運搬に向いており、輸血用血液など急を要するものは飛行型ドローン、重量物や日用品は船舶型といった使い分けをすることで、災害時に効果的に対応できるとしている。 

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