第358回
高画質ゲーミングでフレームレートも妥協したくない人必見
DLSS非対応のゲームでも使えるアップスケーラー、NVIDIA Image Scaling速報レビュー! DLSSやFSRとの違いは?
「Chernobylite」ではどうか、ICATで比較
もう1つ、「Chernobylite」の比較も見てみよう。これは単純にICATの比較だけをお見せする。ここでも物理解像度は4K、内部解像度はWQHD、画質は“ウルトラ”設定とした。
まとめ:まだ改善すべき部分はあるが、GeForceユーザーなら
多くのゲームで使える“お手軽ブースト機能”
簡単ではあるがNISの速報をお届けした。現状だとスクリーンショットやキャプチャーの制限があるものの、見た目の解像感を下げずにフレームレートを稼げるのは非常に嬉しい。GPUを選ばないという点ではFSRの方が(実態において)優れているが、NISはゲームが対応していなくても使えるというメリットがある。ただ、前述の通りNISが使えない設計のゲーム(Cyberpunk 2077、DIRT 5)があったり、ゲームで解像度を変えるとテクスチャー解像度も下がって効果が薄れるもの(Nier: Automata。下図参照)もあったりと、万全ではないことは確かだ。
今回は時間と体力の制約上、フレームレート比較まではできなかったが、いずれ時間がとれたら比較を試みたいところだ。
ところでゲーム開発者の視点から見ると、導入の敷居が低いのはどちらだろうか? まずUnityやUnreal EngineではDLSSがプラグインになっており、これらのエンジンを使う場合はDLSSを使う方が簡単な上に画質も確保できる。しかしそれ以外のエンジンを使う場合は、NISの方が楽な一方で、DLSSほどの画質は得られない。この点はAMDのFSRも同じだ。まず画質を向上するためにDLSSを組み込み、間口を拡げるためにNISも組み込む、といった流れになるだろうか。
NIS、そして画質を比較する手段(ICAT)の提供はゲーマーにとっては喜ばしいことだ。しかしDLSSにFSR、そしてNISが出現し、インテルも独自のアップスケーラーを用意しているとの噂もある。ここまで規格が乱立すると混乱するのはユーザーだ。ゲーム側でアップスケーラーを有効にしたら後は最適なものを選んでくれるような、共通の枠組みがゲームエンジンやDirectXにそろそろ必要ではないだろうか。
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