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Tiger Lake-H世代のクリエイティブ/ゲーミングモデルはスゴイ

厚み16mm切りでデスクトップ級の性能を実現!Core i9-11980HK搭載ノートPCレビュー

2021年09月08日 11時00分更新

ゲームはフルHD&画質「中」設定がオススメ

 Tiger Lake-H世代のノートPCはゲーミングノートPCとしての活躍も期待されている。まずは定番のベンチマークソフト「3DMark」のスコアーを見てみよう。ここではデスクトップPCとの比較はせず、Tiger Lake-H搭載リファレンスノートPCのスコアーはこうだった、という感じで結果をお見せする。

3DMarkのスコアー

 ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズのエントリーモデルのため、スコアーそのものは「デスクトップPCと比べれば中庸」、という感じの結果となった。しかし、Ampere世代なのでDXR(DirectX Raytracing)対応はもちろん、VRS(Variable Rate Shading)やDLSSといった描画負荷を下げてフレームレートを稼ぐ技術は全部使える(もちろん、AMD由来の“FSR”も利用可能だ)。

 では実際のゲームでも検証してみよう。まずは人気の軽量FPSゲーム「Rainbow Six Siege」だ。先のベンチマークでFire Strikeのテストが15000スコアー強であるため、解像度はフルHD1本に絞る(例外あり。後述)。APIはVulkanとし、画質は「最高+レンダースケール100%」、「最高+レンダースケール100%+DLSS パフォーマンス」、「中」設定の3通りとした。内蔵ベンチマーク機能を利用して計測する。

Rainbow Six Siege(Vulkan、1920×1080ドット時)のフレームレート

 描画負荷が軽めのゲームだけに最高画質設定でも最低128fps、平均151fpsと十分に高いフレームレートでプレイできる。前述の通り、液晶パネルのリフレッシュレートが120Hzなので、Rainbow Six Siegeにおいては液晶の性能をフルに活かせるパフォーマンスがあるといえるだろう。また、DLSSを有効化すればフレームレートはリフレッシュレート的には表示しきれないレベルまで上がることがわかった。

 続いてはバトルロイヤルFPSゲーム「Apex Legends」だ。これは画質系をすべて最高に設定した状態と、中庸(オンオフの場合はオフを選択)な設定の2通りとした。フレームレート制限解除(+fps_max unlimited)も設定済みだ。射撃訓練場における一定の動作をした時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。

 ただし、このゲームではフルHD解像度が選択できるが、今回の検証機のように16:10液晶の環境では画面が縦に引き伸ばされて違和感が出てしまう。そのため、1920×1200ドットで測定している。以降、縦1200ドットの検証が存在するのは同じ理由である。

Apex Legends(1920×1200ドット時)のフレームレート

 Apex Legendsでは砂埃や煙のような表現が出てくると重くなるが、今回の検証機でも最低フレームレートをマークしたのはスモークの中に入った時だった。最高画質設定で最小フレームレート(1%)が80fpsを割っているが、平均フレームレートは140fpsを超えており、快適なプレイができることを示している。

 続いては重量級アクションゲームとして、「Horizon Zero Dawn」で試してみる。画質は「最高品質」と「デフォルト」(いわゆる中設定)の2通りとし、ゲーム内ベンチマーク機能を利用して計測した。

Horizon Zero Dawn(1920×1200ドット時)のフレームレート

 最低フレームレートがやたら低いのはHorizon Zero Dawnベンチマークの特性だが、このゲームにおいてはCPUよりもGPU(GeForce RTX 3060)のパフォーマンスが足を引っ張っていると見ている。重量級タイトルでも遊べる性能はあるが画質はやや控えめで、という感じだろうか。

 続いてはレーシングゲーム「DIRT 5」で試してみよう。画質は「Ultra High+レイトレーシング」、「Ultra Highのみ」、「Medium」とした。最近実装されたVRS(Variable Rate Shading)はどの条件でも有効にしている。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測。

DIRT 5(1920×1200ドット時)のフレームレート

 DXR有効時は平均で60fpsを割り込んでしまった。GeForce RTX 3060なのでレイトレーシングを使ったゲームも遊べるが、その場合は画質設定を見直さねばならないかもしれない。滑らかなフレームレートを期待するのであれば、中(Medium)設定より下を狙うべきだろう。

 最後は超重量級アクションRPG「Cyberpunk 2077」で試した結果をご覧いただこう。画質は「レイトレーシング:ウルトラ+ライティング“サイコ”+DLSS パフォーマンス」設定を筆頭に「ウルトラ」、「中」というレイトレーシングを使わない設定も準備した。なお、群衆密度も最大に設定している。フレームレート計測ツール「CapFrameX」を利用し、一定のコースを移動した際のフレームレートを測定した。

Cyberpunk 2077(1920×1080ドット時)のフレームレート

 レイトレーシング設定を盛ると平均30fpsを割り込むのはTiger Lake-HのせいというよりはGeForce RTX 3060の限界だ。ただし、Cyberpunk 2077クラスの超重量級だとレイトレーシングをオフにしても画質は中より下に設定しないとフルHDで平均60fps超えは難しいことがわかった。

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