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データが貨幣のように流通する時代、信頼できる情報銀行のあり方は?

2021年07月19日 09時00分更新

企業に渡す情報をユーザーが選び、個人を特定しない形で提供

 Dprimeでは、個人ユーザーが情報銀行にパーソナルデータを登録。企業は、情報銀行に欲しい情報をオファーとして掲載する。個人ユーザーは、企業のオファーのなかから気に入ったものに対して、データ提供を応諾すれば、企業に情報が提供される。個人ユーザーには、情報提供の対価が企業から支払われるという仕組みだ。

 個人が提供するデータはいくつかの方法で収集する。趣味などの情報を集約するライフスタイルの場合には、About Meと呼ばれる65個の質問に答えることでデータを蓄積。行動履歴ではスマートフォンの位置情報と連携し、情報を取得。滞在地の施設名やカテゴリ名も付与することが可能になっている。資産情報は、Moneytreeと連携することで蓄積し、残⾼情報や取引情報を企業に提供することができる。

 企業に提供するデータは、個人が特定される形ではないため、ダイレクトメールが送られてきたり、訪問営業に利用されるといったことはない。

 「新商品をお得に手に入れたい、趣味趣向にあった情報が欲しい、新たなサービスをいち早く知りたい、特別な体験をしたいという人たちに、企業から適切な情報が送られ、それを朝の通勤電車で、スマホで確認できるといった環境を作りたい」(三菱UFJ信託銀行 執行役員 経営企画部デジタル企画室長の田中利宏氏)という。

 すでに、25社の企業が参加。オファー掲載企業の例として、千疋屋では、通常は提供していない旬のフルーツギフトの割引を情報の対価として提供。銀座英国屋ではスーツの購入者に対して、オーダーのワイシャツを提供。その際に、属性を絞り込んだオファーを実現するために情報銀行を活用する。アシックスでは、フェイスカバーのマーケティングに活用。藤田観光では非日常体験を行う提案として、全室露天風呂付の箱根小涌園の天悠のシークレットプランを提供する。

 同社では、「パーソナルデータを活⽤した新たなユーザー体験の創出を、企業と⼀体となって加速させるために、今後も様々なチャレンジを予定している」(三菱UFJ信託銀行の田中執行役員)とし、データ分析機能の強化、EC機能の提供、共創環境の整備にも取り組む考えを示した。

 なお、ブランドアンバサダーには、元サッカー日本代表で、実業家である中田英寿氏が就任。「自らの情報に価値があるという概念がまだあまり浸透していないなかで、パーソナルデータが、お金と同じように運用されていくメリットがあることは非常に面白いと感じている」とし、自らが取り組んでいるJAPAN CRAFT SAKE COMPANYでも同サービスの活用を検討していることを明らかにした。

中田英寿氏がブランドアンバサダーに就任した

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