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ソニーの存在意義を定義し、企業文化に定着させた吉田会長兼社長兼CEO

2021年06月03日 09時00分更新

今回のひとこと

「ソニーグループと直接つながる人を、現在の約1億6000万人から、10億人に広げる。これは、世界を感動で満たすためのビジョンである」

(ソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長兼CEO)

 ソニーは、2021年4月1日から、ソニーグループに本社機能を集約した新たなグループアーキテクチャーをスタートした。

 祖業の流れを汲むエレトクロニクス・プロダクツ&ソリューション事業はソニーの商号を継承。プレイステーション事業などを行うゲーム&ネットワークサービスはソニーインタラクティブエンタテインメント、音楽事業はソニー・ミュージック(グローバル)およびソニー・ミュージックエンタテインメント(日本)、映画事業はソニー・ビクチャーズエンタテインメント、イメージング&センシング・ソリューション事業はソニーセミコンダクタソリューションズ、金融事業はソニーフィナンシャルホールディングスといった企業で構成。こうした新たな体制において、ソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長兼CEOは、「各事業のトップは、すべて2017年以降に就任している。自立した経営チームと、すべての事業がフラットにつながる新たなアーテキクチャーにより、グループの連携強化体制が整った。グループアーキテクチャー視点でのポイントは、連携強化になる」と述べた。

 これは、ソニーにとって、ある意味、創業以来の大転換を意味する。

 吉田会長兼社長兼CEOは、「ソニーは、創業以来、エレクトロニクス事業を中心に成長してきたが、ソニーグループはエレクトロニクス事業と分離し、連携強化に向けてすべての事業と等距離で関わることになる」とする。つまり、これまで別格として捉えていたエレクトロニクス事業を、他の事業と横並びに位置づけるひとつの事業に再定義し、それぞれの連携によって、事業を成長させるのが、新たなグループアーキテクチャーの姿となる。

 連携の成果のひとつとして、吉田会長兼社長兼CEOがあげたのが、大ヒット作品の「鬼滅の刃」である。

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