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輝度ムラ補正/Thunderbolt 3/キャリブレーション済の本気仕様

動画編集プロ向け機能満載のBenQ最新4K HDRモニター「PD2725U」は買い

2021年06月07日 11時00分更新

文● 二瓶朗 編集●ASCII
提供: ベンキュージャパン

製造時にキャリブレーション済み!
CalMAN認証とPANTONE認証を取得

 続いて「PD2725U」の表示性能をチェックしていこう。

 「PD2725U」は4K UHD(3840×2160ドット)の高解像度を誇る。人間の目で認識できる最高レベルの解像度で素材が表示されるうえに、アプリの作業スペースも広く確保できるのでクリエイターの生産性向上に一役買うだろう。

 またBenQの「AQCOLORテクノロジー」によってプロ向けのカラー標準に対応、とことん「色」にこだわった製品となっている。sRGB色域の100%カバー、Display P3色域の95%カバーをはじめとして、Rec.709色域の100%カバー、DCI-P3色域の95%カバーを達成。Webデザイナーや動画編集の作業環境として標準的に求められる色域やガンマ、白色点などが正確に再現できる。

 また「PD2725U」は、高画質モニターの証と言えるVESA DisplayHDR 400も取得している。つまり最大ピーク輝度(cd/m2数)400、黒の輝度は0.1cd/m2以下、色域はBT.709 95%以上をカバーし、よりリアルな表示が可能であることを示している。これによって映像の編集中もHDR効果を正確にプレビューできるので、クリエイターの作業効率性向上に寄与する。

 とはいえモニターには個体差がつきものでもある。上記のような高い表示機能があっても、ユーザーの手元に2台届いた際、両者で異なる色味だったら意味がない。そのためBenQは、「PD2725U」の製造時に工場で1台ごと個別にキャリブレーションを実行して出荷しているという。

 さらにCalMAN認証およびPANTONE認証を取得しており、クリエイターが社外とやりとりする場合でも正確に作業を進められる。箱から出してすぐ実戦へ投入できるモニター、それが「PD2725U」なのである。

 そして実戦といえば、「PD2725U」の画面モードもまた実戦的な仕様となっていて、クリエイターが手がける制作物によって画面モードを変更して作業効率性向上を図れるよう配慮されている。ここでは主なモードを紹介しておこう

 「CAD/CAMモード」では3D表示におけるカラーラインのコントラストを高め、クッキリとした表示を可能に。「デザイン(アニメーション)」モードでは、明るさを10段階調整することで明暗を強調し、周辺光に影響されにくい正確な作業ができる。「暗室モード」では、低輝度でもディテールを明瞭に表示。明るさを落として行なう後処理作業に適している。

CAD/CAMモードではカラーラインが強調されて表示される

「デザイン(アニメーション)」モード。周辺光に影響されにくい表示が可能

「暗室モード」。低い輝度でもディテールが鮮明に表示される

 そしてこれらの画面モードを同時に表示する「DualView」機能も搭載。たとえば、sRGBモード(通常モード)とCAD/CAMモードを1画面内に同時表示することで、CADのカラーラインを描写しながら実際にどういう仕上がりになるかを確認しながら作業を進めることができる。

「DualView」機能で表示モードを分割。画面の色味が若干違うことがわかるだろう

 さらに画面モードとして「PIP/PBPモード」が搭載される。これは複数のPCを「PD2725U」に接続して表示する機能。PIP(ピクチャーインピクチャー)モードではメイン画面にほかのPCの画面を載せてワイプ的に表示できる。

 一方、PBP(ピクチャーバイピクチャー)モードでは、「PD2725U」の画面を分割し、最大で4系統の入力を同時表示できる。4Kを4分割するため各画面はフルHDとなるが、それでも十分高精細。文字表示についても視認性の高い状態で27インチ1枚に表示できる。1つの制作物に複数の効果を加えたものを同時に表示して比較する、といった作業に活用できるだろう。

PIP(ピクチャーインピクチャー)モードで、2台のPCの表示を重ねて表示してみた

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