PS4ゲームのファイル移動時間とロード時間も検証
続いて、PS4ゲームの移動時間も検証してみた。1つ目が、フロム・ソフトウェアの「SEKIRO : SHADOWS DIE TWICE」。“死にゲー”としてコアなファンの多い戦国アクションアドベンチャーゲームだ。容量は17.01GBと比較的少ない。
結果は、PS5のゲームよりは早く転送できるようで、SSD T7がPS5からの移動で約52秒となり、327MB/秒程度となっている。ただ、PS5へ戻すときは大幅に時間がかかり、HDDと大差ないレベルとなっている。PS4の場合は、拡張ストレージ上からゲームを起動できるので、PS5からの移動のみに注目したほうがよさそうだ。
もう1つは、元寇をベースとし対馬の武士団の戦いを描いたSIEのアクションアドベンチャーゲーム「Ghost of Tsushima」。世界的にも評価され実写映画化することも決定した話題作だ。容量は39.58GBとスパイダーマンと同等の容量となっている。
結果は、「SEKIRO」と同様の傾向でPS5からの移動は早く、SSD T7で約2分1秒だった。転送速度で計算すると約327MB/秒と「SEKIRO」と同じ結果だ。PS5のスパイダーマンが約5分かかっていることを考えると半分以下の時間で完了する。PS5からの移動に関しては、SSD T7と870 QVOでもしっかり差が付いていることにも注目したい。
PS4ゲームは、PS5内蔵SSDと外付けSSDでロード時間は変わらない
意外にもPS4とPS5のゲームで転送速度に違いが見られることがわかったが、PS4タイトルをPS5内部で起動したときと、拡張ストレージで起動したときでは、ロード時間に差が出るのか調べてみた。PS4の場合は、内蔵ストレージがHDDだったので、SSDの拡張ストレージにすればそのほうが短縮できていたが、結果はいかに。
結果は、PS5内蔵ストレージでも各種拡張ストレージでもほとんど横並びだった。若干HDDだけは離されている部分はあるものの、SSDならほぼ変わらないことがわかった。これなら、PS4ゲームは内蔵ストレージで遊ぶより、拡張ストレージに保存して遊んだほうが利便性も高い上にPS5内蔵ストレージの容量も逼迫させずにすむので、いいことずくめだ。
PS5用拡張ストレージとして利用するなら予算に合わせたSSDで
こうして、一通り検証してみたが、PCでは爆速SSDでも現状PS5ではそれほどの威力を発揮しないことがわかった。HDDよりはSSDを利用すべきではあるが、今回のように大容量のSATA3接続のSSDを活用したり、USB 3.2 Gen2対応の外付けSSDをチョイスしたりするなど、予算と必要な容量とを天秤にかけて選択したい。
また、PS5の内蔵ストレージの容量に限りがある現状では、PS4のタイトルはできるだけ外付けSSDに格納し、PS5の内蔵ストレージは、そこからしか起動できないPS5タイトルの保存を優先させるのが賢明だろう。もし、それでも内蔵ストレージ容量が足りなくなった場合は、外付けSSDに退避させることになるが、根本的な解決にはならないので、一日も早いPS5内部のM.2スロットの開放を待ちたいところだ。
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