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ゲーミングの基本に立ち返ったマザーボード

自作PCのパーツはコストを抑えたい、でも安定・高性能なマザーボードが欲しい。相反するニーズの落としどころがMAG Z590 TORPEDOだ

2021年04月27日 11時00分更新

文● 石川ひさよし
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

 MSIのMAGラインナップと言えばTOMHAWKを筆頭にMORTARやBAZOOKAといった兵器の名前が付いている。そしてここに新たなラインナップが追加された。Intel Z590搭載マザーボードとして投入された「MAG Z590 TORPEDO」だ。TORPEDOは「魚雷」の意味。

MAG Z590 TORPEDO

 MAG Z590 TORPEDOは、価格ではMAG Z590 TOMAHAWK WIFIよりも安価だ。Intel Z590マザーボードが全体的にやや高価で、その中でもゲーミングマザーボードという点で3万円前後になってしまうが、少しでもコストを抑えたいゲーミングエントリー層にとって候補になり得る製品だ。

 MAG Z590 TORPEDOは少しユニークな製品だ。まずは機能をひとつ上のMAG Z590 TOMAHAWK WIFIと比較してみよう。

仕様比較
MAG Z590 TORPEDO MAG Z590 TOMAHAWK WIFI
実売価格 3万円前後 3万2000円前後
フェーズ構成 14+2+1
メモリスロット DIMM×4(最大DDR4-5333)
拡張スロット PCI Express 4.0 x16×1 ※1
PCI Express 3.0 x16(x4)×1
PCI Express 3.0 x1×2
ストレージ M.2×1(PCI Express 4.0x4 ※2
M.2×2(PCI Express 3.0 x4またはSerial ATA 3.0)
Serial ATA 3.0×6 M.2×1(PCI Express 4.0 x4 ※2
M.2×2(PCI Express 3.0 x4またはSerial ATA 3.0)
Serial ATA 3.0×6
LAN 2.5GbE&1GbE 2.5GbE&Wi-Fi 6
USB USB 3.2 Gen2x2 x1(Type-C)
USB 3.2 Gen2 x2(Type-C/A)
USB 3.2 Gen1 x6(Type-C/A)
USB 2.0 x6
注釈 ※1:搭載するCPUに依存、※2:第11世代Core搭載時のみ利用可能

 主な仕様で比較をすると異なるのはネットワークで、MAG Z590 TORPEDOは2.5GbEと1GbEのデュアル有線LAN、MAG Z590 TOMAHAWK WIFIは2.5GbEとWi-Fi 6の有線/無線LANという点だ。これは使用環境で選択するところだろう。デスクトップPCは有線LANでしか接続しないというのであればMAG Z590 TORPEDOの仕様でも不便はない。

 MAG Z590 TORPEDOの有線LANは、2.5GbEがIntel I225-V、1GbEがIntel I219-Vだ。ともにIntel製なので、(現在ではめったに生じないが)ドライバーの競合などの問題も少ないと思われる。とくに1GbE側のI219-Vは実績も十分なので、速度よりも安定性を求める方にはここもポイントだ。

基板の表面に2.5GbE対応のIntel I225-Vを実装

基板の裏面には1GbE対応のIntel I219-Vを実装

 従来であれば、MAG Z590 TOMAHAWK WIFIに対する無線LAN非搭載版という点で、MAG Z590 TORPEDOはTOMAHAWKという名称でもおかしくなかっただろう。ただ、今回はネットワークの構成違いというだけではない。マザーボードのカラーリングも変えている。

 MAG Z590 TORPEDOはマザーボードではめずらしいネイビー(MSI正式名称はパシフィックブルー)を採用している。TORPEDOからとったのだろう。ただ、これはなかなか目を惹く色味だ。各部ヒートシンクに加え、メモリスロットも互い違いにブラックとネイビーを採用している。このカラーリングでMAG Z590 TORPEDOを選ぶ方も多いだろう。

ネイビー色のヒートシンクとメモリスロットはこれまでのマザーボードには見られない色彩だ

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