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OPPO、ワイヤレス充電の距離を10cmまで広げる技術や巻き取りスマホを公開

2021年02月26日 20時00分更新

離しても充電できるワイヤレス充電に
巻き取れるディスプレーをOPPOが発表

 2月22~25日まで、GSMA主催の「MWC上海2021」が中国・上海で開催された。2020年は新型コロナウィルスの影響で中止となった同イベントは、今年はオンラインでもカンファレンスやメーカーのブースツアーなどが行なわれた。中国のスマートフォンメーカーであるOPPOはMWC上海2021にブース出展をし、新しい技術を発表。会場の様子などを公開した。

MWC上海2021のOPPOブース

 目玉となる新しい技術は、端末と充電台の間を離しても充電できるワイヤレス充電だ。一般的なワイヤレス充電ではワイヤレス充電台の上に端末を置く必要があり、両者を接触させて利用する。OPPOの新技術「OPPO Wireless Air Charging」では充電台の上から端末を離してもそのまま充電できるという。充電台と充電される端末の距離は最大10cmまで、7.5Wの充電が可能だ。

 OPPO Wireless Air Chargingは2020年11月に発表した巻き取り式ディスプレーを採用するスマートフォンのコンセプトモデル「OPPO X 2021」に搭載される予定だ。MWC上海2021の同社ブースには実際に試作モデルを展示し、OPPO X 2021の巻き取りディスプレーや新ワイヤレス充電のデモが行なわれた。

OPPO X 2021の実機を展示、OPPO Wireless Air Chargingもデモされた

 OPPO X 2021は本体側面から巻き取られたディスプレーをモーター駆動で引き出し、ディスプレーサイズが6.4型から7.4型に拡大する。このような特殊な構造のため、本体に装着するケースも専用品が用意される。ブースにはそのケースも展示された。

OPPO X 2021の専用ケース

 スマートフォン以外では5Gのミリ波に対応したCPE(据え置き型ルーター+ハブ)「OPPO 5G CPE Omni」も初公開した。5GモデムはクアルコムのX55を内蔵。通信は5G NRのSA(スタンドアローン)とNSA(ノンスタンドアローン)両方式で、4G/5Gのスペクトラムシェアリングにも対応する。対応するNRの周波数はミリ波とSub-6 GHz、対応バンドはn1, n2, n3, n4, n5, n7,n8,n20,n25,n28,n38,n40,n41,n66,n71,n77,n78,n79となっている。通信速度は最大下り7.5Gbps、実際に中国キャリアのテストで6.78Gbpsに達したとのこと。

ミリ波に対応するOPPO 5G CPE Omni

 本体内部には360度回転するミリ波用のアンテナ「O-Motion」を内蔵し、電波強度の強い方向にアンテナの向きを自動調整できる。Wi-Fi 6に対応するほか、BluetoothのBLE 4.0、ZigBee 3.0にも対応、スマートホームなどのIoT機器の接続もできる。本体サイズは114×114×235mm。本体カラーはインテリアにも調和するよう、Classic WhiteとMystic Blueの2色を用意する。

ホワイトとブルーの2色。スマートホームのハブとしても利用できる

 スマートフォンの新しいUIとして、UWB(Ultra Wideband、超広帯域無線)を使った技術のデモも行われた。UWBは近年になってアップルやサムスンがスマートフォンに搭載し、位置測定に使われている。OPPOはその位置測定をスマートフォンの動きと連動させる。ブースのデモでは扇風機の前でスマートフォンを振ると扇風機の電源が自動的に入りファンを回してみせた。UWBの新しいアプリケーションとして業界に注目される技術だ。

UWBを使った家電操作のデモコーナー。スマートフォンの動きで家電を操作できる

 このほかにはOPPOのスマートウォッチ、ワイヤレスヘッドフォン、スマートTVなどをリビングルームに見立てたコーナーに配置。それぞれの機器を連携させたスマートな生活空間のデモも行なった。

スマートフォン以外の製品も展示し、スマートライフを提案

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