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AIによる路面状況と階級別視程をリアルタイムで判別する実証実験

2021年02月15日 19時30分更新

 Spectee(以下スペクティ)と日本気象協会、エヌ・シィ・ティ(以下NCT)は2月15日、AIによって道路の路面状況と階級別視程をリアルタイムで判別する実証実験を新潟県長岡市で行なうことを発表した。

公式サイトより

 新潟県は毎年、雪による交通事故、渋滞、雪害に見舞われている背景から、スペクティと日本気象協会は2019年よりカメラ映像に着目し、最新のAI技術を駆使しながら、冬季の各種防災情報の取得とリアルタイム提供サービスの開発を共同で実施しているという。

 視程とは大気の見通しを示すもので、50m未満、100m未満、200m未満、300m未満、300m以上など、段階的に見通しの距離を示すものを階級別視程と表現するとのこと。

 今回の実証実験においては、2社のAI技術による道路の「路面状態判別技術」と「視程判別技術」をNCTが保有する県内の道路情報カメラに応用し、AIの利活用検討と精度検証のチェックを行なう。

 これにより、以前は計測機器が設置されている地点の情報しか取得できなかったものが、広範囲に設置されたカメラの画像を用いてAIで判定することで、降雪や吹雪による視程、凍結やシャーベット状になってしまった路面状態の面的な分布が所得できるため、より網羅的に、かつ道路のリアルタイムの把握が可能になるという。

 スペクティと日本気象協会は今後、同技術を新潟県のみならず、全国的に展開して道路管理者や自治体間での安全管理、将来的な自動運転技術の推進に役立てていくことを目指すとしている。

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