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「サイバーパンク2077」をRadeon RX 6900 XTでプレイ!緻密な未来都市を描く超大作は最新GPUでどれくらい快適?

2021年01月07日 11時00分更新

文● 松野将太 編集● ASCII

豊富な強化要素で思いのままにキャラクターをビルドする

 ゲームの進行上、特定の場面においては敵対する人間やロボットとの戦闘が待ち受けている。攻撃手段は、素手や武器を使った近接攻撃、銃器を使った遠距離攻撃のほか、付近のデバイスや敵にハッキングを仕掛けての攪乱や撃破など、かなり豊富に用意されているのがポイントだ。その他、いわゆるステルスムーブも可能になっており、相手の背後から忍び寄って一撃で気絶させ、犠牲者を出さないといったプレイにも対応する。

能力値ポイントとパークポイントが個別に付与されるため、ステータス強化とパークは別途取得していける

 V(ヴィー)にはジョブのクリアや戦闘で入手できるポイントが2つあり、能力値ポイントは付与することで基礎的なステータスを、パークポイントは割り振りによって特別な能力を取得できるようになっている。このポイントを上手く割り振ることで、銃の扱いのスペシャリストに仕立てたり、ステルスとハッキングに特化したりといった、プレイスタイルに合わせた強化を実現できるわけだ。

物理的な戦闘のほか、ハッキングによる攪乱や敵への攻撃も可能だ

 近接攻撃や遠距離攻撃は、ステータスを伸ばすほどダメージが上昇するため、直接的に戦闘で有利に立ちやすいのがメリット。一方、本作の舞台である2077年のナイトシティでは身体改造が一般化しているため、人体に直接ハッキングできるクイックハックは幅広い場面で役に立ってくれる。能力値とパークを取得していけば、敵地に深く入り込むことなく施設を制圧するようなスマートな戦い方も可能になるだろう。

サイバーウェアを装着することで身体性能が劇的に変化する

 また、自身の体に強化パーツを装着する「サイバーウェア」メニューもプレイスタイルの幅を広げることに一役買っている。サイバーウェアは前頭葉や骨格、手や足といった部位ごとに複数装着可能で、アーマーを増加させる「皮下アーマー」、アイテムの所持容量を増やす「チタン骨」のようにシンプルに能力を強化するものから、素手での攻撃をワイヤー攻撃に変化させる武器腕「モノワイヤー」、2段ジャンプを可能にする「強化腱」のようにアクション自体を変化させるものまでさまざま。

 各地のリパードクから購入可能なものがほとんどだが、装着によって劇的にキャラクター能力が変わってくるため、資金に余裕が出てきたら積極的に購入することをすすめたい。

適当に防具を装着していくと勝手にサイバーパンク感満載のファッションになってしまう。オシャレには少し気を配りたいところ

 同様に、身に着ける武器や防具も色々なものが用意されている。各地にあるショップから購入したり、設計図を入手して素材からクラフトすることも可能だが、序盤では落ちているものを拾って使ったり、倒した敵から奪うことで入手する場合がほとんどだろう。

 多くの武器や防具は複数の入手機会が用意されているものの、特定のキャラクターのみが所持していたり、特定ジョブでのみ入手可能な「アイコニック装備」も存在する。アイコニック装備には特殊効果が付与されており、アップグレードによる性能強化も可能と、希少価値だけでなく戦闘における信頼性も高い。解体などしてしまうと再度入手できないため、扱いには注意が必要だ。

 この手の強化要素が豊富な多くのタイトルに共通して言えることとして、できることが多いのはメリットでもある反面、序盤からある程度“どのようなプレイスタイルにするか”を決めていかないと、器用貧乏なキャラクターが生まれやすい点には気を付けたいところ。パークポイントを振りなおせるアイテムも用意されてはいるが、入手機会が限られておりあまり頻繁には使えない。戦闘スタイルに関しては、迷ったらとりあえずハッキング能力を伸ばしてみるのがオススメだ。

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Ryzen 9 5900X&Radeon RX 6900 XT環境での快適度は?

 では、「サイバーパンク2077」がAMDプラットフォームでどの程度快適に動作するかを試してみよう。テストにあたり用意したのは、現行製品の鉄板構成とも言える12コア/24スレッドの「Ryzen 9 5900X」、および最新の「Radeon RX 6900 XT」だ。

 画質はプリセットを「ウルトラ」に設定し、フルスクリーン環境で解像度フルHD(1920×1080ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2160ドット)の3パターンをそれぞれ選択。「OCAT」を使用し、マップの一定コースを移動した際の平均フレームレートと最小フレームレートを計測した。

「サイバーパンク2077」のフレームレート

 そもそもグラフィックス負荷や画質プリセットが高いため、ハイエンドの「Radeon RX 6900 XT」を使用しているとはいえ、高解像度設定ではそれなりの負荷がかかる。最新作だけあり、本作はかなり重めのタイトルといって差し支えないだろう。

 とはいえ、フルHD解像度では平均約100fps、WQHD解像度でも平均80fps超えで、十分に快適なプレイにはなる。4K解像度では46fps程度まで平均フレームレートが落ちてしまうものの、カクつきが目立つというほどではなく、プレイ自体は問題なく可能だ。

膨大なボリュームと周回要素で長く遊べる秀作

 「サイバーパンク2077」PC版は、緻密なオープンワールドの作りこみと、遊び尽くそうものなら優に100時間を超えるであろう膨大なプレイボリュームを備えており、度重なる発売延期を待ち続けたユーザーを満足させるに足る作品に仕上がっている印象だ。すでに述べた通り、コンシューマーハードにおける問題や取り切れなかったバグでやや評価を下げているものの、ゲーム性そのものは魅力的であることは間違いない。

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