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初代PlayStationソフト『パネキット』にも通じるものが……

思い出すのはミニ四駆かレゴブロックか……!なんでもアリな乗り物クラフトゲーム『トレイルメーカーズ』

2020年12月04日 18時00分更新

 2020年12月10日にDMM GAMESが発売するPlayStation 4用ソフト『TRAILMAKERS(トレイルメーカーズ)』。本作は「乗り物」を創造するクラフトゲームとなっており、さまざまなパーツを組み合わせることで、ありとあらゆる乗り物を生み出せるのが最大の特徴だ。陸地を走る「車」、空を飛ぶ「飛行機」、海を渡る「船」、海の底へ潜る「潜水艦」などが作れる。

 「車」などとひとくくりにしたものの、その自由度は非常に高い。多種多様なパーツを駆使してプレイヤーごとに千差万別な乗り物を生み出すことができる。うまくパーツを組み合わせれば、「車」と「船」の性能を兼ね備えた万能車両を作ることも可能。想像力しだいで無限に遊べるのが本作『トレイルメーカーズ』という作品だ。

 すでにSteam版は発売済みで、今回同社よりPlayStation 4版が発売されることになった。もちろん日本語ローカライズに対応しているほか、チュートリアルやヘルプも充実しているので安心して遊べる。価格は4378円。

 また、本作には「キャンペーン」「レース」「ラリー」「サンドボックス」といった4種類のゲームモードが用意されており、1人で遊ぶことも最大8人のオンラインプレイをすることも可能。

 今回のプレイレビューではチュートリアルを兼ねている「キャンペーン」モードを中心に、ほかのモードについても軽く触れていこうと思う。

■『トレイルメーカーズ』日本語版公式トレーラーVol.2

手に入れたパーツはドンドン試したくなる! キャンペーンモード「宇宙で迷子」

 宇宙船に乗っていたら隕石が衝突し、見知らぬ惑星に墜落してしまったプレイヤー。星中に散らばったパーツをかき集めてロケットを作り、惑星からの脱出を目指す。システム的なチュートリアルも兼ねているので、最初にプレイするのはこのモードがオススメだ。

宇宙船に乗ってどこかへ向かう途中……

い、隕石だーー!

哀れにも爆散してしまった宇宙船。空からパーツが降り注ぐ様子はまるで流れ星のよう……

 というわけで未開の惑星に墜落してしまったプレイヤー。なにはともあれ徒歩で移動するにはこの星は広すぎるので、乗り物を手に入れなくてはならない。幸い、プレイヤーは超技術によって宙にパーツを浮かせて乗り物を組み立てる「ビルダー」というシステムを使うことができる。早速、陸地を走るための車を組み立てていこう。

まずはコックピットから。手にした装置からつながったビリビリで、パーツの位置の調整から向きの変更などさまざまな操作を指先だけで実現する夢のような装置だ

ブロックで形を整えつつ、タイヤを装着。このようにレシピができ上がっている場合、どこにどのパーツを置けばいいかが一目瞭然となっている

タイヤを青い影に重ねると「カチッ」と気持ちいい手ごたえが。緑色になったところが正解なので決定すればOK。この調子でどんどん組み上げていく

車の完成! なお、これらの作成に資源などを消費することはなく、いくらでも作り直すことができる

 車が完成したところで、いよいよ冒険が始まる。最終目的はこの星からの脱出で、そのためにはパーツを集めなければならないのは前述のとおり。ちなみに、この手のサバイバルゲームにありがちな食料などの確保は不要なので、ストレスフリーに探索を楽しめる。

パーツはこのような光る岩の形で星中に散らばっている

これらの岩を、乗り物を駆使してサルベージポイントへ持っていくことで、パーツをゲットできる仕組みだ

 乗り物を作って星を探索し、パーツの入った岩を見つけたらさまざまな工夫をこらして運ぶ。すると新たなパーツを手に入れられるので、それを使って新たな乗り物を作り、探索範囲を広げていく。これがキャンペーンモードの基本ルールとなる。

陸上を走る車は、水に落ちると何もできない。その場合は自力で泳いで陸地へ戻るか、船をその場で組み上げる必要がある

 パーツが岩の上にあって、そのまま車で突撃しても取ることはできない場面も。そんなときはビルダーを開いて車を改造しよう。

こういった改造にレシピはない。必要なのは状況を分析する観察力と、それを打開するための想像力だ(このときはヒントがあったが)

完成した改造車。これでパーツを岩から落とすことができる

 ただ、改造が楽しいのはいいけれど、いちいち状況に応じて車を作り直すのは面倒。そう思った方、大丈夫です、ご安心ください。このゲームはちゃんとその辺も考えられています。

「オートビルド」機能。レシピがあってパーツもそろっていれば、自動で組み上げてくれるシステム。基本形はこれに任せて作ってもらい、必要に応じて改造していこう

「変形」機能。一度組み上げた車両なら、4種類まで登録して即座にその場で変形することができる。ちなみに車両は壁にぶつかったりするとすぐ壊れるが、ボタン1つでデメリットなくリカバリーが可能な親切設計となっている

 その後も鶏をひいて経験値や通貨を手に入れたり、ヘッドランプを手に入れたので暗い洞窟の探索が可能になったり、水陸両用車で海を渡ったりとさまざまな冒険を楽しむことができた。


ギリギリの勝負を挑む感覚がたまらない! ラリーモード「Trailmakers ラリー」

 ここからはほかのモードについて触れていこう。まずはラリーモードだが、決められたコースを走って規定以上のタイムを出すことを目標に、さまざまなコースを走るモードだ。はじめは車両のパーツに制限があるので、限られたパーツのなかでコースにあった車両を組み上げ、好タイムをたたき出すのが楽しい。

「エイトボール」というコース。いわゆる8の字型のコースで、途中坂を駆けあがってジャンプするところが最大の難所だ

全体マップ。コースをクリアするごとに次のコースが現れ、コインを払うことで解放できる。また次々とパーツが解禁されていくので、進むほどにカスタマイズの幅が広がっていくのも特徴

工夫をこらして0.1秒のタイムを縮めろ!レースモード「レース島」

 続いてレースモードだが、こちらはすでに用意されているいくつかのコースに赴き、そこで好きなマシンを組み上げて自由に走ることができる。そして世界中の猛者とタイムアタックで競うことが可能なのが最大の特徴だ。

アスファルトのコースでは速く走れる車でも、砂地ではまったく走れなかったりする。コースの適性に応じて車両をカスタマイズしていくことが重要だ。パーツは使い放題なので、思うままの車両を組み立てよう

そしてコースは陸上だけではない。水上を走るホバークラフトのコースも用意されていた。陸上のレースに比べると方向転換がしにくく、先を見据えた操縦が要求された印象だ

ほかに飛行機のコースなどもあったのだが、操縦が難しくて思うように飛べず、あえなく墜落することも。だがいずれ自由に空を駆けてドッグファイトみたいなこともしてみたいと感じた

すべてが解放された状態で思うがままに遊ぼう! サンドボックスモード「宝島」

 サンドボックスモードでは、車両を組み立てるパーツのすべてが自由になる。工夫を凝らした車でも船でも飛行機でも思いのまま! 車両だけでなく、さまざまな「仕掛け」を作ることもできるようで、やり込みが好きな人が最後にのめり込むのはこのモードだろう。

 「宝島」では島のどこかにコインが隠されており、それを探して見つけることが目的の1つ。そのために、ただの車両ではなく想像力を働かせたさまざまなクラフトが必要となってくる。

玉を指定の場所へ転がして運んでいくとクリアになる仕掛け。車両の繊細な操作が求められた

巨大なコインを発見! 触れるとカウントダウンが始まり、離れた場所へ一定時間内にたどり着かなければならない。ただ普通に走るだけでは到底間に合わない距離だった。ここでも工夫が必要となる


想像力をかきたてる真の意味での「クラフト」ゲーム

 少しずつ「できることが増えていく」のはモチベーションの維持につながるし、非常に楽しいゲームだと感じた。プレイヤーの想像力を受け入れてくれる器の広さも感じられ、「速度を上げるためエンジンを上積みしよう」「タイヤを増やして安定性を高めよう」「ライトをたくさんつけて全方位を照らそう」などなど、車両を好きなように改造したくなるのが本作の大きな魅力だと思う。

キャンペーンモードのマップ。世界は広大で、パーツの数も150以上存在するようだ

 それはまるで、ミニ四駆のボディに穴を開けてネットをかけて軽量化したりとか、空気抵抗を考えて凹凸を減らしてみたりだとか、そういった記憶を刺激された。あたかも「工夫」を楽しむような仕掛けが多く、直感的にいろいろと試してくなる。また、ブロックを自由自在に組み合わせて車両を作る自由度の高さは、レゴブロックのような柔軟な創造性も兼ね備えており、童心に帰って積み木遊びをするような感覚を覚える。

新たなパーツを手に入れたら、アレコレと車両をいじるのがとても楽しい。それゆえになかなか進まないことも(笑)

 また、初代PlayStationソフト『パネキット』を思い出すユーザーもいるかもしれない。あちらはパネルの組み合わせでさまざまなものを作るゲームだったが、本作もそれに通じる自由度と中毒性が存在する。もう、想像力と時間が許す限り無限に遊べるほどだ。

エンジンをガン積みしてウイングとかゴテゴテに付けたスーパーカーなども思いのまま。こいつ、こう見えて空も飛べるんだぜ……!

 もし、そういったこと、あるいは類似するような遊びで「楽しい」と感じたことがあれば、本作は非常にオススメのタイトルとなる。オンラインを経由して友だちと遊ぶこともできるし、誰かが組み上げた車両をダウンロードしたり、自分が組み上げた自信作をアップロードして自由にシェアすることも可能だ。

「ギャラリー」を開けば先人たちの作品がズラリ。そのままダウンロードして使うのはもちろん、カスタマイズの参考にしてオリジナルの車両にしてからアップするのもおもしろい

 惑星からの脱出という目的を持って冒険するキャンペーンを楽しむもよし、レースやラリーで最速を目指すもよし、サンドボックスモードで誰もが想像もつかないような乗り物を作るもよし。本作は、さまざまな遊びを受け入れてくれる真の意味での「箱庭」なのかもしれない。

(提供:DMM GAMES)

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