第23回
初代PlayStationソフト『パネキット』にも通じるものが……
思い出すのはミニ四駆かレゴブロックか……!なんでもアリな乗り物クラフトゲーム『トレイルメーカーズ』
2020年12月04日 18時00分更新
2020年12月10日にDMM GAMESが発売するPlayStation 4用ソフト『TRAILMAKERS(トレイルメーカーズ)』。本作は「乗り物」を創造するクラフトゲームとなっており、さまざまなパーツを組み合わせることで、ありとあらゆる乗り物を生み出せるのが最大の特徴だ。陸地を走る「車」、空を飛ぶ「飛行機」、海を渡る「船」、海の底へ潜る「潜水艦」などが作れる。
「車」などとひとくくりにしたものの、その自由度は非常に高い。多種多様なパーツを駆使してプレイヤーごとに千差万別な乗り物を生み出すことができる。うまくパーツを組み合わせれば、「車」と「船」の性能を兼ね備えた万能車両を作ることも可能。想像力しだいで無限に遊べるのが本作『トレイルメーカーズ』という作品だ。
すでにSteam版は発売済みで、今回同社よりPlayStation 4版が発売されることになった。もちろん日本語ローカライズに対応しているほか、チュートリアルやヘルプも充実しているので安心して遊べる。価格は4378円。
また、本作には「キャンペーン」「レース」「ラリー」「サンドボックス」といった4種類のゲームモードが用意されており、1人で遊ぶことも最大8人のオンラインプレイをすることも可能。
今回のプレイレビューではチュートリアルを兼ねている「キャンペーン」モードを中心に、ほかのモードについても軽く触れていこうと思う。
■『トレイルメーカーズ』日本語版公式トレーラーVol.2
手に入れたパーツはドンドン試したくなる! キャンペーンモード「宇宙で迷子」
宇宙船に乗っていたら隕石が衝突し、見知らぬ惑星に墜落してしまったプレイヤー。星中に散らばったパーツをかき集めてロケットを作り、惑星からの脱出を目指す。システム的なチュートリアルも兼ねているので、最初にプレイするのはこのモードがオススメだ。
というわけで未開の惑星に墜落してしまったプレイヤー。なにはともあれ徒歩で移動するにはこの星は広すぎるので、乗り物を手に入れなくてはならない。幸い、プレイヤーは超技術によって宙にパーツを浮かせて乗り物を組み立てる「ビルダー」というシステムを使うことができる。早速、陸地を走るための車を組み立てていこう。
車が完成したところで、いよいよ冒険が始まる。最終目的はこの星からの脱出で、そのためにはパーツを集めなければならないのは前述のとおり。ちなみに、この手のサバイバルゲームにありがちな食料などの確保は不要なので、ストレスフリーに探索を楽しめる。
乗り物を作って星を探索し、パーツの入った岩を見つけたらさまざまな工夫をこらして運ぶ。すると新たなパーツを手に入れられるので、それを使って新たな乗り物を作り、探索範囲を広げていく。これがキャンペーンモードの基本ルールとなる。
パーツが岩の上にあって、そのまま車で突撃しても取ることはできない場面も。そんなときはビルダーを開いて車を改造しよう。
ただ、改造が楽しいのはいいけれど、いちいち状況に応じて車を作り直すのは面倒。そう思った方、大丈夫です、ご安心ください。このゲームはちゃんとその辺も考えられています。
「変形」機能。一度組み上げた車両なら、4種類まで登録して即座にその場で変形することができる。ちなみに車両は壁にぶつかったりするとすぐ壊れるが、ボタン1つでデメリットなくリカバリーが可能な親切設計となっている
その後も鶏をひいて経験値や通貨を手に入れたり、ヘッドランプを手に入れたので暗い洞窟の探索が可能になったり、水陸両用車で海を渡ったりとさまざまな冒険を楽しむことができた。
ギリギリの勝負を挑む感覚がたまらない! ラリーモード「Trailmakers ラリー」
ここからはほかのモードについて触れていこう。まずはラリーモードだが、決められたコースを走って規定以上のタイムを出すことを目標に、さまざまなコースを走るモードだ。はじめは車両のパーツに制限があるので、限られたパーツのなかでコースにあった車両を組み上げ、好タイムをたたき出すのが楽しい。
工夫をこらして0.1秒のタイムを縮めろ!レースモード「レース島」
続いてレースモードだが、こちらはすでに用意されているいくつかのコースに赴き、そこで好きなマシンを組み上げて自由に走ることができる。そして世界中の猛者とタイムアタックで競うことが可能なのが最大の特徴だ。
すべてが解放された状態で思うがままに遊ぼう! サンドボックスモード「宝島」
サンドボックスモードでは、車両を組み立てるパーツのすべてが自由になる。工夫を凝らした車でも船でも飛行機でも思いのまま! 車両だけでなく、さまざまな「仕掛け」を作ることもできるようで、やり込みが好きな人が最後にのめり込むのはこのモードだろう。
「宝島」では島のどこかにコインが隠されており、それを探して見つけることが目的の1つ。そのために、ただの車両ではなく想像力を働かせたさまざまなクラフトが必要となってくる。
想像力をかきたてる真の意味での「クラフト」ゲーム
少しずつ「できることが増えていく」のはモチベーションの維持につながるし、非常に楽しいゲームだと感じた。プレイヤーの想像力を受け入れてくれる器の広さも感じられ、「速度を上げるためエンジンを上積みしよう」「タイヤを増やして安定性を高めよう」「ライトをたくさんつけて全方位を照らそう」などなど、車両を好きなように改造したくなるのが本作の大きな魅力だと思う。
それはまるで、ミニ四駆のボディに穴を開けてネットをかけて軽量化したりとか、空気抵抗を考えて凹凸を減らしてみたりだとか、そういった記憶を刺激された。あたかも「工夫」を楽しむような仕掛けが多く、直感的にいろいろと試してくなる。また、ブロックを自由自在に組み合わせて車両を作る自由度の高さは、レゴブロックのような柔軟な創造性も兼ね備えており、童心に帰って積み木遊びをするような感覚を覚える。
また、初代PlayStationソフト『パネキット』を思い出すユーザーもいるかもしれない。あちらはパネルの組み合わせでさまざまなものを作るゲームだったが、本作もそれに通じる自由度と中毒性が存在する。もう、想像力と時間が許す限り無限に遊べるほどだ。
もし、そういったこと、あるいは類似するような遊びで「楽しい」と感じたことがあれば、本作は非常にオススメのタイトルとなる。オンラインを経由して友だちと遊ぶこともできるし、誰かが組み上げた車両をダウンロードしたり、自分が組み上げた自信作をアップロードして自由にシェアすることも可能だ。
惑星からの脱出という目的を持って冒険するキャンペーンを楽しむもよし、レースやラリーで最速を目指すもよし、サンドボックスモードで誰もが想像もつかないような乗り物を作るもよし。本作は、さまざまな遊びを受け入れてくれる真の意味での「箱庭」なのかもしれない。
Published in Japan by EXNOA LLC. 2020 © Trailmakers is copyright of Flashbulb Games 2020
(提供:DMM GAMES)
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