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Radeon RX 6800 XT/6800で強いRadeonが久々に戻ってきた!【後編】

2020年11月28日 11時00分更新

DXRではRadeonが苦戦した「Call of Duty: Black Ops Cold War」

 続いてはDXRを使ったゲームのパフォーマンスを見ていこう。まずは最新作「Call of Duty: Black Ops Cold War」(CoD:BOCW)にご登場願おう。画質は最高設定(ただしスクリーンスペースリフレクションのみ何をやっても強制的に“低”に戻ったので全て低で統一)、モーションブラーはオフ、DXR有効、さらに高解像度アセットも導入している。

 キャンペーン「フラクチャー・ジョー」をプレイした時のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。ここでもGeForceはDLSSを有効にした時のフレームレートも測定しているが、DLSS 2.0の設定は“バランス”としている。

「Call of Duty: Modern Warfare」DXR有効、1920×1080ドット時のフレームレート

「Call of Duty: Modern Warfare」DXR有効、2560×1440ドット時のフレームレート

「Call of Duty: Modern Warfare」DXR有効、3840×2160ドット時のフレームレート

 DXRを有効にした途端、RX 6000シリーズのパフォーマンスは一気に下がってしまった。CoD:BOCWではフルHD時でさえ60fpsを下回るなど、完全にDXRを処理するパフォーマンスが足りていないことを意味する。

 しかし、RTX 30シリーズのRTコアは第2世代なのに対し、RX 6000シリーズのRA(Ray Accelerator)は第1世代なので、まだドライバー側にもゲーム側にも最適化のノウハウが乏しい可能性も十分にある。

 そのうえ、真っ先に最適化するであろう3DMarkのPort Royal(前回参照)の結果から考えても、RX 6000シリーズのRAはパフォーマンス不足であると考える方が妥当だろう。

 さらに、CoD:BOCWではSAMの効果はほとんど得られていないなど、Radeonの良い部分がなかなか活きないゲームであることも窺える。

DXRでもSAMは効果が見られた「Control」

 続いてはDXRの機能を使いまくっている「Control」で試してみたい。画質は“高”、レイトレーシングは“高”、GeForce系のDLSS2.0は“Quality”相当(内部解像度が一番上)に設定。マップ内の一定のコースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。

「Control」DirectX 12&DXR有効、1920×1080ドット時のフレームレート

「Control」DirectX 12&DXR有効、2560×1440ドット時のフレームレート

「Control」DirectX 12&DXR有効、3840×2160ドット時のフレームレート

 CoD:BOCWほどの落差はないものの、ここでもRX 6000シリーズはRTX 30シリーズよりも最大20〜30fps下の性能にとどまる。Infinity Cacheの効果でメモリー帯域を稼ぐことができても、RAがボトルネックとなってフレームレートが出ないことが示唆されている。

 ただこのタイトルでの収穫は、DXRのゲームでもSAMの効能が確認できたことだ。おおよそ5~8%のゲインが期待できるので、フレームレートを絞り出す手段としては有効であることが分かる。

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