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DualSenseによる体験が新しい!「PlayStation 5」ファーストレビュー

2020年11月11日 20時15分更新

文● ジサトラハッチ 編集●ASCII

PCや他のゲーム機とも異なる方法で高速化を実現

 SIEは今年3月にリードシステムアーキテクトのMark Cerny氏がハードウェアの解説を行なった。その様子は公式動画(英語)にて公開されている。

 ここでは詳細は省くが、PS5はライバルであるマイクロソフトの「Xbox Series X」と同等のPCI Express 4.0×4(PCIe 4.0)相当のSSDを搭載しているという。PS4ではHDDを搭載していたが、SSDの場合はHDDのように機械的な動作によるシークタイムが存在しない。接続規格の違い以外にも、そうしたシークの遅延もないなどいろんな要素があり、結果としてPS5の読み込み速度はPS4の約100倍になるとしている。

公開された資料の読み込み速度の比較は、PS4が1GBのデータの読み込み時間で、PS5が2GBのデータの読み込み時間になっている。これはPS5のメインメモリーが増え、一度に読み込むデータ量が2GBになったためとのこと

 また、PS5はカスタム化したフラッシュメモリーコントローラーをSSDに内蔵。それにより、PCIe 4.0×4でプロセッサーと接続。フラッシュメモリーは、PCとは言なる12チャンネル構成で、帯域幅5.5GB/sを実現する。バス仕様権の調停レベルも一般的なSSDのコントローラーが2段階なのに対して、PS5のカスタムコントローラーでは6段階と、優先度を付けて詳細に制御可能。そのため、ゲームのいろんなシチュエーションに応じて、データアクセスの優先度を細かく制御することで、速度向上が見込めるとしている。

PS5のSSDには、独自のカスタムコントローラーを内蔵し、メインカスタムチップとPCIe 4.0で接続されている

 さらに、PS5はデータの圧縮率もPS4よりも向上。SoC内の専用回路であるI/O Complexで読み出しているとのこと。

I/O Complexには2基のI/Oプロセッサーやメモリー伝送を行なう「DMAC」(Direct Memory Access Controller)、圧縮データを展開するSRAMなどを搭載する

 ちなみにPS5のストレージ容量は825GB。前述したようにメインストレージはかなり特殊なオンボードになるため、PS4のようにメインストレージの交換はできない。しかしながら、M.2スロットにSSDを増設することで、容量の拡張ができる。PS5のSSDの仕組みは、PCや既存のゲーム機と異なるが、一般的なPC用のNVMe SSDとの違いを調整する機能を備えるからだが、その増設用のSSDの速度はPS5のSSDと同じ5.5GB/s以上の帯域幅を持つ必要がある。そのため、増設する場合はPS5との互換性のあるSSDである必要がある。その互換性情報は正式にアナウンスするようなので、その情報が出るまでは拡張をしない方がイイだろう。

 PS5ではPS4と同じようにUSBストレージを拡張ストレージとして使うこともできる。しかしながら、メインストレージの仕様が特殊なため、PS5専用のゲームにおいては保存できない。あくまで保存できるのはPS4のゲームとアプリのみとなっている。試しにSeagateが販売するPS4用の「Game Drive」を使ってフォーマットしてみたが、問題なく利用できた。

「Game Drive」を使って拡張ストレージにフォーマットして使用してみた。前述したように前面のUSBポートは背面よりも遅いため、このUSB拡張ストレージの使用はできない。使う場合は、背面のUSBポートを使用する必要がある

拡張ストレージに移動させられるのは、PS4のゲームとアプリのみとなる

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